【NEJM】限局性前立腺癌、積極的監視、手術、放射線治療のいずれも死亡率変わらず
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海外ジャーナルクラブ

11ヶ月前

【NEJM】限局性前立腺癌、積極的監視、手術、放射線治療のいずれも死亡率変わらず

【NEJM】限局性前立腺癌、積極的監視、手術、放射線治療のいずれも死亡率変わらず
Hamdyらは、 50〜69歳の限局性前立腺癌患者を対象に、 治療別の長期転帰を比較するランダム化比較試験ProtecTを実施 。 その結果、 いずれの治療法を用いても前立腺癌に関する死亡率が低いことが明らかとなった。 本研究はNEJM誌において発表された。

📘原著論文

Fifteen-Year Outcomes after Monitoring, Surgery, or Radiotherapy for Prostate Cancer.N Engl J Med. 2023 Mar 11. doi: 10.1056/NEJMoa2214122.PMID: 36912538

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

1999年に始まり15年間の長期転帰をとらえたRCTですが、 その長期にわたる研究期間の結果、 例えば現在ではMRIアセスメントを使用してモニタリングしたりとその当時とmanagementが変わってしまっていることが最大のlimitationになります。 本研究は、 長期アウトカム研究に潜むリスクを炙り出している、 とも言えると思います。

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研究デザイン

対象

50〜69歳の限局性前立腺癌患者

介入

患者は以下の群にランダムに割り付け。

  • 積極的監視群:545例
  • 前立腺摘出術群:553例
  • 放射線治療群:545例

主要評価項目

前立腺癌による死亡

副次評価項目

全死因死亡、 転移、 病勢進行、 長期アンドロゲン除去療法の開始

研究結果

主要評価項目

前立腺癌による死亡は45例 (2.7%) に認められた (全体比較のP=0.53)。

  • 積極的監視群:3.1% (17例)
  • 前立腺摘出術群:2.2% (12例)
  • 放射線治療群:2.9% (16例)

副次評価項目

全死因死亡は21.7% (356例) に発生し、 3群とも同数であった。

転移

  • 積極的監視群:9.4% (51例)
  • 前立腺摘出術群:4.7% (26例)
  • 放射線治療群:5.0% (27例)

長期アンドロゲン除去療法

  • 積極的監視群:12.7% (69例)
  • 前立腺摘出術群:7.2% (40例)
  • 放射線治療群:7.7% (42例)

病勢進行

  • 積極的監視群:25.9% (141例)
  • 前立腺摘出術群:10.5% (58例)
  • 放射線治療群:11.0% (60例)

積極的監視群の追跡調査終了後の生存

積極的監視群では、 24.4% (133例) が追跡調査終了時に前立腺癌の治療を受けることなく生存していた。

PSA値、 腫瘍のステージ、 リスク層別化スコアとの関連

試験開始時点のPSA値、 腫瘍のステージやグレード、 リスク層別化スコアとの関連で、 がん特異的死亡率に差のある影響は認められなかった。

合併症

10年後の解析でも、 治療合併症は報告されなかった。

結論

前立腺癌に関する死亡率は、 治療法によらず低いことがわかった。 したがって、 治療法の選択は、 限局性前立腺癌の治療法に関連する利益と有害事象のトレードオフを考慮する必要がある。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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