海外ジャーナルクラブ
1年前
Spaasらは、 局所進行または遠隔転移を有する固形癌患者を対象に、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) に放射線治療を追加した場合の効果を第Ⅱ相非盲検無作為化試験CHEERSで検討。 その結果、 放射線療法の追加による無増悪生存期間 (PFS) や全生存期間 (OS) の明確な改善は確認されなかった。 本研究は、 JAMA Oncol誌において発表された。
対照群の半数以上がなんらかの放射線治療を受けているのは本研究のlimitationです。
PD-1とPD-L1を標的とするICIは多くの癌の転帰を改善しているが、 一部の患者はICI単独療法に反応しない。 放射線の分割照射がICIの効果を向上させる可能性が提唱されている。
局所進行または遠隔転移を有する悪性黒色腫、 腎細胞癌、 尿路上皮癌、 頭頸部扁平上皮癌、 非小細胞肺癌の18歳以上の患者
患者を以下の群に割り付け。
PFS
OS、 客観的奏効率、 局所制御率、 毒性作用
OS中央値
対照群と実験群の間で、 OS中央値の改善は観察されなかった。
客観的奏効率
客観的奏効率に統計的有意差はなかった。
治療に関連する有害事象の発現
全グレード
グレード3以上の有害事象
ICI単独療法への放射線治療の追加は、 安全ではあるもののPFSやOSの明確な改善は示されなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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