【JAMA】本態性血小板血症 総説 「何が分かる?」
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医療の最前線から

1ヶ月前

【JAMA】本態性血小板血症 総説 「何が分かる?」

【JAMA】本態性血小板血症 総説 「何が分かる?」
世界の注目レビュー論文を紹介する連載 「医療の最前線から」。 今回は、 2025 年1月27日付で JAMA 誌に掲載された本態性血小板血症の総説を取り上げます。 本態性血小板血症は比較的まれな骨髄増殖性腫瘍ですが、 動静脈血栓・出血・骨髄線維症への進展など多彩な合併症を伴う点が臨床上の課題です。 図表を多用し、 診断から治療フォローまでを網羅した本レビューは、 本態性血小板血症診療のアップデートに最適な一編です。 

この論文で何が学べる?

💡 診断基準と鑑別

診断の4主要基準と鑑別疾患

💡 臨床経過における特徴とイベント

2,000人の患者におけるデータ一覧表

💡 血栓症患者の治療

使用薬剤とそのエビデンス

原著論文で詳細を確認する

Essential Thrombocythemia: A Review. JAMA. 2025 Feb 25;333(8):701-714. PMID: 39869325.

編集部が選ぶ 3つのポイント

1. リスク分類が治療プロトコールを決定

改訂版IPSET-Thrombosisリスク分類では、 血栓症の既往、 年齢、 JAK2遺伝子変異を組み合わせたリスク評価により、 アスピリン単剤からヒドロキシウレア併用まで、 治療強度を柔軟に選択できます。

【JAMA】本態性血小板血症 総説 「何が分かる?」
JAMA. 2025 Feb 25;333(8):701-714.を基に編集部作図
💡 リスク別の治療アルゴリズムがフローチャートで示されています。 

2. アスピリン 2回/日 投与のエビデンス

微小循環症状に対して、 2回投与は1回投与より末梢疼痛を有意に軽減し、 重篤な出血、 胃腸症状は同程度でした。 1回投与での症状残存例や血栓高リスク例では2回投与が検討されます。

💡 治療薬剤の裏付けとなるエビデンスが一覧表でまとめられています。  

3. ヒドロキシウレア治療

高リスク例でヒドロキシウレアを用いると、 血栓合併症発生率が 3.6 % と有意に低下しましたが、 60 歳以上の中等リスク例では、 特に心血管リスク因子が無い場合、 有益性が限定的な可能性があります。 副作用管理の観点からも、 投与を見極める必要があります。

💡 治療薬剤の用量・毒性が一覧表でまとめられています。

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血小板減少のマネジメント

聖路加国際病院の藤野先生による連載です。 

【第1回】緊急性の判断

【第2回】血小板輸血

【第3回】鑑別疾患

【第4回】診断アプローチ

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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