海外ジャーナルクラブ
11日前

Zhuらは、 冠動脈狭窄を有する弁膜症手術予定患者を対象に、 血管造影由来の冠血流予備比 (FFR) ガイド下の冠動脈バイパス術 (CABG) が、 冠動脈造影による解剖学的指標に基づくCABGに比べて、 臨床転帰を改善し得るかを無作為化比較試験 (FAVOR IV-QVAS) で検証した。 その結果、 主要評価項目 (手術後30日以内の死亡、 心筋梗塞、 脳卒中、 血行再建、 新規透析導入を要する腎不全の複合) の発生率は、 FFR群で7.8%であり、 冠動脈造影群の13.4%に比べて、 RR 0.58 (95%CI 0.38~0.89、 p=0.011) と有意に低下した。 試験結果はLancet誌に発表された。
追跡期間中央値は27ヵ月と比較的短く、 FFRガイド下CABGの長期予後への影響は不明であり、 現在も追跡が継続されています。
CPO 心拍出力 (cardiac power output)
現行ガイドラインでは、 弁膜症手術患者で冠動脈疾患を合併する場合、 冠動脈造影による解剖学的指標に基づく冠動脈バイパス術 (CABG) が推奨されている。 本研究では、 血管造影由来の冠血流予備比 (FFR) ガイド下のCABGが臨床転帰を改善し得るかを検証した。
本研究は、 中国の医師主導・多施設共同・三重盲検・無作為化比較試験 (FAVOR IV-QVAS) であり、 対象は主要冠動脈に狭窄を有する弁膜症手術予定患者とした。 患者は、 FFR群または冠動脈造影群に1:1で割り付けられ、 以下の基準でCABGを実施した。
主要評価項目は、 手術後30日以内の死亡、 心筋梗塞、 脳卒中、 予定外の冠血行再建、 新規透析導入を要する腎不全の複合とした。
主要副次評価項目は、 1年以上の追跡における死亡、 心筋梗塞、 脳卒中、 予定外の冠血行再建、 不安定狭心症、 または心不全による入院の複合とした。
793例 (FFR群 : 396例、 冠動脈造影群 : 397例) が登録された。 CABGは、 FFR群で223例 (56%)、 冠動脈造影群で388例 (98%) に行われた。
FFR群では、 冠動脈造影群に比べ主要評価項目、 および主要副次評価項目の発生率が低下した。
主要評価項目
絶対差 -5.6%㌽ (95%CI -9.9~-1.3%㌽)
RR 0.58 (95%CI 0.38~0.89、 p=0.011)
30日以内の死亡
主要副次評価項目 (追跡期間中央値27ヵ月時点)
HR 0.74 (95%CI 0.55~0.98、 p=0.036)
著者らは、 「冠動脈疾患合併弁膜症手術患者において、 血管造影由来FFRに基づくCABGは、 解剖学的指標に基づくCABGと比較して周術期複合転帰の発生率を低下させ、 生理学的評価に基づく選択的アプローチを支持する結果となった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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