海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Yanらは、 2型糖尿病患者を10年CVDリスク予測値で層別化し、 各リスク層での一次予防におけるスタチンの有用性を検討した。 その結果、 スタチンは全てのリスク層においても全死亡および主要CVDの減少と関連し、 低リスク層では、 全死亡リスクを20%、 主要CVDリスクを22%減少させた (全死亡 : RR 0.80、 95%CI 0.67~0.97、 主要CVD : RR 0.78、 95%CI 0.66~0.91)。 試験結果はAnn Intern Med誌に発表された。
スタチン、 コルヒチン、 アスピリンなどは欧米では万能薬と考えられています。
10年心血管 (CVD) リスクが低いと予測される2型糖尿病患者での、 スタチンの有用性は不明である。 そこで、 2型糖尿病患者を10年CVDリスク予測値で層別化し、 一次予防としてスタチンの有効性および安全性を評価した。
本研究は、 英国プライマリ・ケア診療データベースIMRD-UKを用いたtarget trial emulation (ターゲットトライアルを模倣した観察研究) である。
対象者は、 冠動脈疾患、 心筋梗塞、 脳卒中などの既往のない成人2型糖尿病患者とし、 スタチン開始者と非開始者について比較した。
スタチン開始者は、 QRISK3を基に10年CVDリスクで4層に層別化し (低リスク : 10%未満、 中間リスク : 10~19%、 高リスク : 20~29%、 超高リスク : 30%以上)、 傾向スコアマッチングを行った。
主要評価項目は、 全死亡および主要CVDの10年間における絶対リスク差 (RD) とリスク比 (RR) とした。 加えてミオパチー、 肝機能障害についても評価した。
スタチンは、 全ての10年CVDリスク層において、 全死亡および主要CVDの減少と関連していた。 低リスク層でのリスク低下は以下の通りであった。
低リスク層でのリスク低下
RR 0.80 (95%CI 0.67~0.97)
RR 0.78 (95%CI 0.66~0.91)
なお、 ミオパチーは中間リスク層でわずかに増加したのみで、 肝機能障害はすべての層で増加を認めなかった。
著者らは、 「2型糖尿病患者での一次予防スタチン使用は、 CVDリスク全域にて全死亡および主要CVDの低下をもたらした」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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