海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前

Creamerらは、 肺癌スクリーニングに関する前向き縦断研究SUMMITのデータを用いて、 低線量CT (LDCT) で検出した実質結節の悪性度評価に用いるサイズおよびリスクスコアの性能を検討した。 その結果、 直径6mm未満または体積100mm³未満の実質結節の悪性率はそれぞれ0.88%、 0.84%であり、 LDCTで結節が認められなかった対象者と差はなかった。 また、 体積80mm³未満の除外閾値は、 長軸直径による閾値と同等の陰性予測値を達成しつつ、 より多くの対象者を包含した。 試験結果はThorax誌に発表された。
本研究は、 肺結節のリスク評価における体積 (ボリューム) ベースのアプローチがどの程度の性能を達成し得るかについて、 基準を提供しています。
結節管理プロトコルの前向き検証および性能比較に関する研究は限られている。 そこで本研究では、 肺癌スクリーニングプログラムにおけるベースライン時の低線量CT (LDCT) における、 実質結節の悪性度評価に用いるサイズおよびリスクスコアの性能を検討することとした。
本研究は、 LDCTを用いた肺癌スクリーニングに関する前向き縦断研究SUMMITのデータを用いた観察研究である。 対象者は55~77歳で、 米国予防サービス作業部会 (2013年) の基準を満たすか、 PLCOm²012リスクが1.3%以上の者であった。
ベースラインCTで検出した実質結節について癌の転帰が報告されたが、 結節が複数存在する場合はそのうち最大のものを用いた。
悪性度は、 英国胸部疾患学会 (BTS) およびEuropean Position Statement Guidelinesで定義されている閾値を用いて層別化した。
閾値
対象者1万1,355例においてLDCTにより検出された実質結節の悪性率は、 3.8% (228件/5929件) であった。
長軸直径6mm未満または体積100mm³未満の実質結節における悪性率は、 LDCTで結節が認められなかった対象者での悪性率と差はなかった。
悪性率
体積80mm³未満または直径5mm未満の 「除外」 閾値の性能評価結果は以下の通りで、 かつ、 体積80mm³未満では、 実質結節を有する対象者の63.3%を包含したのに対し、 直径5mm未満では24.0%のみであった。
直径8mm以上の結節では、 リスクスコア (Brock ≥10%) 追加により、 単独閾値の場合と比較して有意な純利益が認められた (純効果分析 : 31.24、 95%CI 26.19-35.89)。
著者らは、 「体積100mm³未満または直径6mm未満の実質結節では、 結節が認められなかった対象者と比較し、 肺癌リスクは上昇していなかった。 体積80mm³未満の除外閾値は、 長軸直径による閾値と同等の陰性予測値を達成しつつ、 より多くの対象者を包含するため、 経過観察スキャンの回数を減らすことが可能である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。