海外ジャーナルクラブ
13日前

国立がん研究センター東病院消化管内科長の設樂紘平氏らの研究グループは、 切除不能な局所進行または転移性の胃癌・食道胃接合部腺癌の1次治療としての抗CLDN18.2抗体ゾルベツキシマブ+化学療法と免疫チェックポイント阻害薬 (ICI)+化学療法の有効性をPD-L1発現状況 (combined positive score;CPS) 別にベイズネットワークメタ解析で比較した。 その結果、 CPS 1以上10未満では、 ゾルベツキシマブ+化学療法群の全生存期間 (OS) および無増悪生存期間 (PFS) は ICI+化学療法群とおおむね同程度か、 同群と比べて数値的に良好であった。 一方、 CPS 10以上では、 ゾルベツキシマブ+化学療法群と比べてICI+化学療法群で数値的に良好であった。 解析結果はESMO Open誌に発表された。
ネットワークメタ解析による間接比較であり、 head-to-head試験ではありません。 また、 公表RCTのみを用いているためpublication biasの可能性があります。
【Nat Med】CLDN18.2陽性胃癌の1次治療、ゾルベツキシマブ3剤併用が奏効
【ASCO】進行胃/GEJ腺癌 「バイオマーカーごとの推奨レジメンは?」
本研究は、 切除不能な局所進行または転移性の胃・食道胃接合部腺癌に対する1次治療としてのゾルベツキシマブとICIの有効性を、 国際共同試験のデータに基づきPD-L1 CPSのレベル別に比較することを目的とした。
HER2陰性またはHER2の状態が不明の切除不能な局所進行または転移性の胃癌・食道胃接合部腺癌の成人に対し、 1次治療としてゾルベツキシマブまたはICI (ペムブロリズマブ、 チスレリズマブ、 ニボルマブのいずれか) を化学療法と併用した研究を組み入れた。 ベイズ固定効果ネットワークメタ解析* により、 OSとPFSをゾルベツキシマブ+化学療法とICI+化学療法で比較した。
解析対象は以下の5つのレジメンであった。
解析はPD-L1 CPSのサブグループ (1以上5未満、 5以上10未満、 10以上) 別に実施した。 CPSはICIの治療効果を修飾する因子とされるため、 ICIにはCPS別のハザード比 (HR) を用い、 CLDN18.2を標的とするゾルベツキシマブには用いなかった。 CPS 10以上では、 ゾルベツキシマブの至適曝露例*に限定した感度解析も実施した。
CPS 1以上5未満では、 ゾルベツキシマブ+化学療法群におけるOSおよびPFSは、 ICI+化学療法群とおおむね同程度または数値的に良好であった。 CPS 5以上10未満では、 OSとPFSのいずれについても、ICI+化学療法群と比べてゾルベツキシマブ+化学療法群で数値的に良好であった。
CPS 10以上では、 OSとPFSのいずれについても、ゾルベツキシマブ + 化学療法群と比べてICI+化学療法群で数値的に良好であった。 一方、 ゾルベツキシマブの至適曝露例に限定して感度解析を実施したところ、 ゾルベツキシマブ+化学療法群におけるOSとPFSはICI+化学療法群とおおむね同程度であった。
研究グループは、 「HER2陰性かつCLDN18.2陽性の進行胃癌・食道胃接合部腺癌では、 バイオマーカーに基づく治療選択が支持される。 CPS 1以上10未満では、 ゾルベツキシマブ+化学療法が一貫した有効性を示し、PD-L1に基づく治療選択にとどまらない有力な選択肢となる可能性があることが明らかになった。 CPS 10以上でも、十分な薬剤曝露が得られた場合には、 ゾルベツキシマブ+化学療法は一部のICIベースの治療レジメンと同程度の有効性を示した。 ただし、 いずれも間接比較の結果であり、 前向き研究による確認を要する」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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