HOKUTO編集部
1年前
化学療法の前治療歴のある、 手術不能または転移性のHR+/HER2-乳癌患者を対象に、 抗TROP2抗体薬物複合体であるdatopotamab deruxtecan (Dato-DXd/DS-1062) の有効性および安全性について、 従来の化学療法を対照として比較検討した第Ⅲ相ランダム化比較試験TROPION-Breast01の結果から、 無増悪生存期間 (PFS) の有意な改善が示された。 米・Massachusetts General Hospital Cancer CenterのAditya Bardia氏が発表した。
HR+/HER2-乳癌は、 乳癌の最も一般的なサブタイプであるが、 化学療法は奏効率が低く、 予後不良であり、 毒性も強い。 抗TROP2抗体薬物複合体であるdatopotamab deruxtecan (Dato-DXd) は、 第Ⅰ相TROPION-PanTumor01試験において、 前治療歴を有するHR+/HER2-乳癌患者に対して有望な結果を示した。
手術不能または転移性のHR+/HER2-乳癌で以下の適格基準を満たす患者
732例を以下の2群に1:1で割り付けた
主要評価項目:独立中央委員会(BICR)評価によるPFS、 全生存期間 (OS)
副次評価項目:奏効率 (ORR) 、 治療責任医師の評価によるPFS、 安全性
10.8ヵ月
HR 0.63 (95%CI 0.52-0.76)、 p<0.0001
追跡期間の中央値は9.7ヵ月で、 データはimmature
HR 0.84 (95%CI 0.62-1.14)
治療関連AE (グレード3以上) の発現率
HR+/HER2-の転移性乳癌患者において、 Dato-DXdが従来の化学療法と比較し、 PFSを有意に改善させ、 TRAEも少ないことが示された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。