【NEJM】RNA干渉治療薬zilebesiran、 単回皮下投与で24週間降圧効果が持続
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海外ジャーナルクラブ

1年前

【NEJM】RNA干渉治療薬zilebesiran、 単回皮下投与で24週間降圧効果が持続

【NEJM】RNA干渉治療薬zilebesiran、 単回皮下投与で24週間降圧効果が持続
Desaiらは、 高血圧の患者を対象に、 RNA干渉治療薬zilebesiranの効果を第Ⅰ相試験で検討。 その結果、 血清アンジオテンシノーゲン値および24時間外来血圧の用量依存的低下は、 zilebesiran 200mg以上の単回皮下投与後24週間まで持続した。 本研究はNEJM誌において発表された。 

📘原著論文

Zilebesiran, an RNA Interference Therapeutic Agent for Hypertension. N Engl J Med. 2023 Jul 20;389(3):228-238. PMID: 37467498

👨‍⚕️監修医師のコメント

本研究、 実はphase 1 studyです。 first-in-human研究で十分な臨床効果を認めています。


背景

アンジオテンシノーゲンはアンジオテンシンペプチドの唯一の前駆体であり、 高血圧の発症に重要な役割を担っている。 zilebesiranは作用時間が長く、 肝アンジオテンシノーゲン合成を阻害するRNA干渉治療薬である。

研究デザイン

対象

高血圧患者

介入

  • パートA:高血圧患者を2:1の割合で無作為に割り付け、 zilebesiranの単回上昇皮下投与 (10、 25、 50、 100、 200、 400、 800mg) とプラセボのいずれかを投与し、 24週間追跡した。
  • パートB:低食塩または高食塩条件下でのzilebesiran 800mg用量の血圧に対する効果を検討した。
  • パートE:zilebesiranをイルベサルタンと併用した場合の効果を評価した。

主要評価項目

安全性、 薬物動態学的および薬力学的特性、 24時間外来血圧測定による収縮期および拡張期血圧のベースラインからの変化

研究結果

安全性評価

登録された107例の患者のうち、 5例に軽度の一過性の注射部位反応がみられた。 低血圧、 高カリウム血症、 腎機能の悪化による医療介入の報告はなかった。

パートA

zilebesiranを投与された患者は、 投与量と相関する血清アンジオテンシノーゲン値の低下を認めた。

  • 8週目におけるr=-0.56、 95%CI -0.69--0.39

zilebesiranの単回投与 (≧200mg) は、 8週目までに収縮期血圧 (>10mmHg) および拡張期血圧 (>5mmHg) の低下と関連していた。 これらの変化は日周期を通して一貫しており、 24週目においても持続していた。

パートBおよびE

パートBとEの結果は、 それぞれ高塩分食による血圧改善効果の減弱とイルベサルタンとの併用による効果の増強と一致していた。

結論

血清アンジオテンシノーゲン値および24時間外来血圧の用量依存的低下は、 zilebesiran 200mg以上の単回皮下投与後24週間まで持続した。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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