【Lancet】ニボルマブ+定位放射線で未治療NSCLCの4年EFSが改善
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1年前

【Lancet】ニボルマブ+定位放射線で未治療NSCLCの4年EFSが改善

【Lancet】ニボルマブ+定位放射線で未治療NSCLCの4年EFSが改善
Changらは、 未治療の非小細胞肺癌 (NSCLC) およびリンパ節転移陰性の孤立性肺実質再発性NSCLC患者を対象に、 抗PD-1抗体ニボルマブ+定位放射線療法 (SABR) 併用 (I-SABR) の効果をSABR単独を対照に非盲検第Ⅱ相無作為化比較試験で検討。 その結果、 I-SABRはSABR単独療法と比較し、 許容可能な毒性で4年時点の無イベント生存期間 (EFS) を有意に改善した。 本研究はLancet誌において発表された。

📘原著論文

Stereotactic ablative radiotherapy with or without immunotherapy for early-stage or isolated lung parenchymal recurrent node-negative non-small-cell lung cancer: an open-label, randomised, phase 2 trial. Lancet. 2023 Jul 18;S0140-6736(23)01384-3. PMID: 37478883

👨‍⚕️監修医師のコメント

Addonするタイプの介入研究で文句なしの有意差です。 こういう結果を効果ありと言えます。 すでにP3試験が始まっていますのでその結果を待ちたいと思います。

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背景

SABRは、 早期の手術不能NSCLCに対する標準治療であるが、 局所再発または遠隔再発、 あるいはその両方がしばしば問題となる。 免疫チェック阻害薬による治療は、 化学放射線療法後のⅢ期NSCLC患者において再発を減らし、 生存期間を改善するが、 IおよびⅡ期の症例における有用性は不明である。 そこで本試験を実施した。

研究デザイン

対象

18歳以上で、 治療歴のないI期、 Ⅱ期、または孤立性肺実質再発のNSCLC患者

介入

以下の群に1:1の割合で無作為に割り付け

  • I-SABR群
SABRと4サイクルのニボルマブ (480mg、 4週間に1回、 初回投与はSABR初回分画と同日または36時間以内に実施)
  • SABR単独群

主要評価項目

4年EFS

局所再発、 遠隔再発、 2次原発肺癌、 死亡など

研究結果

追跡期間中央値 33カ月

主要評価項目:4年EFS

  • I-SABR群  :77% (95%CI 66-91%)
  • SABR単独群:53% (95%CI 42-67%)
  • per-protocol集団:HR 0.38、 95%CI 0.19-0.75、 P=0.0056
  • ITT集団:HR 0.42、 95%CI 0.22-0.80、 P=0.0080

安全性評価

  • I-SABR群では、 ニボルマブに関連したGrade 3のirAEが15% (10例) に認められた。 Grade 3の肺炎またはGrade 4以上の毒性は認められなかった。
  • SABR群に関連するGrade 3以上の有害事象は認められなかった。

結果の解釈

I-SABRは、 SABR単独療法と比較して、 早期または肺実質再発のリンパ節転移陰性で未治療なNSCLC患者において、 許容可能な毒性で4年時点のEFSを有意に改善した。 I-SABRはこれらの患者における治療の選択肢となりうるが、 現在進行中の幾つかの第Ⅲ相臨床試験においてさらなる検証が必要である。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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