海外ジャーナルクラブ
1年前
Changらは、 未治療の非小細胞肺癌 (NSCLC) およびリンパ節転移陰性の孤立性肺実質再発性NSCLC患者を対象に、 抗PD-1抗体ニボルマブ+定位放射線療法 (SABR) 併用 (I-SABR) の効果をSABR単独を対照に非盲検第Ⅱ相無作為化比較試験で検討。 その結果、 I-SABRはSABR単独療法と比較し、 許容可能な毒性で4年時点の無イベント生存期間 (EFS) を有意に改善した。 本研究はLancet誌において発表された。
Addonするタイプの介入研究で文句なしの有意差です。 こういう結果を効果ありと言えます。 すでにP3試験が始まっていますのでその結果を待ちたいと思います。
SABRは、 早期の手術不能NSCLCに対する標準治療であるが、 局所再発または遠隔再発、 あるいはその両方がしばしば問題となる。 免疫チェック阻害薬による治療は、 化学放射線療法後のⅢ期NSCLC患者において再発を減らし、 生存期間を改善するが、 IおよびⅡ期の症例における有用性は不明である。 そこで本試験を実施した。
18歳以上で、 治療歴のないI期、 Ⅱ期、または孤立性肺実質再発のNSCLC患者
以下の群に1:1の割合で無作為に割り付け
4年EFS
追跡期間中央値 33カ月
I-SABRは、 SABR単独療法と比較して、 早期または肺実質再発のリンパ節転移陰性で未治療なNSCLC患者において、 許容可能な毒性で4年時点のEFSを有意に改善した。 I-SABRはこれらの患者における治療の選択肢となりうるが、 現在進行中の幾つかの第Ⅲ相臨床試験においてさらなる検証が必要である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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