海外ジャーナルクラブ
2年前
Bornhäuserらは、 初回完全寛解 (CR) を得た18~60歳の中リスク急性骨髄性白血病 (AML) 患者を対象に、 初回CR後の至適治療を非盲検2群間第Ⅲ相ランダム化比較試験で検討。 その結果、 初回CRを得た中リスクAML患者における同種造血細胞移植 (HCT) は、 地固め療法と比較して2年後の全生存期間(OS)に差はなかった。 本研究はJAMA Oncol誌において発表された。
JAMA名物のKey PointsのMeaningには、 中リスクAML患者における同種造血細胞移植 (HCT) は最初の再発までの期間を延ばすかもしれないし、 患者はそれに応じてカウンセリングを受けることができる、 と本文の結論とは違う感じで記載されています。 研究結果の解釈、 また結果の実臨床応用、 という点は本当に難しいと思います。
初回CRを得た中リスクAMLにおける理想的な寛解後戦略は、 これまで議論の的となってきた。
中リスクAMLで導入療法後に初回CRまたは血球数回復が不完全なCRを得ており、 兄弟または非血縁ドナーが利用可能である18~60歳の患者
患者を以下の群に1:1の割合で無作為に割り付け。
OS
無病生存期間 (DFS)、 累積再発率、 治療関連死亡率、 MOS 36-Item Short-Form Health Surveyに基づくQOLの評価。
ELN分類による中リスクの患者96例に限定して分析した場合も、 同様の結果が観察された。
地固め療法後に再発した41例の患者全例 (血液学的36例、 分子生物学的4例、 髄外1例) が同種HCTに移行した。
健康関連QOLに群間で有意差はなかった。
初回CRを得た中リスクAML患者において、 同種HCTは地固め療法と比較して2年後のOSに差はなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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