海外ジャーナルクラブ
14時間前

Floresらは、 Grade Group1または2の前立腺癌で監視療法中の患者を対象に、 テストステロン補充療法と癌の進行リスクの関連について診療記録データを用いた研究で検討。 その結果、 監視療法中の前立腺癌患者のテストステロン補充療法と生検で評価した進行のリスクに有意な関連は示されず、 根治的治療への移行に基づく進行のリスクにも有意な影響はないことが示された。 研究結果はJ Urol誌に発表された。
全3,324例のうちテストステロン補充療法を受けていた患者は79例 (2.4%) と少なく、 テストステロン補充療法の腫瘍学的安全性を十分な検出力で評価するには限界があります。
前立腺癌患者に対するテストステロン補充療法の是非をめぐっては以前から議論が続いている。 特に監視療法中の患者がテストステロン補充療法を受けた場合の癌特異的アウトカムに関するデータが限られている。 本研究は、 監視療法中の前立腺癌男性におけるテストステロン補充療法の安全性を評価することを目的とした。
本研究では、 Grade Group1および2の前立腺癌で監視療法中の患者3,324例 (テストステロン補充療法を受けていた患者79例を含む) の診療記録を解析した。 前立腺癌の監視療法は6ヵ月ごとの血液検査と診察、 18ヵ月ごとのMRI、 36ヵ月ごとの生検を行う施設プロトコルに基づいて実施された。 テストステロン補充療法を受けた患者では、 テストステロン補充療法の開始後2~4週間以内に総テストステロン値およびPSA値を測定し、 投与量が安定した後は6ヵ月ごとに測定した。
主要評価項目は進行までの時間で、 生検におけるGGの上昇と定義した。 副次アウトカムには、 確定的治療への移行を進行とみなす別の定義を用いた。
解析対象の前立腺癌患者3,324例のうち1,256例 (38%) で生検により進行が認められた。 多変量解析の結果、 テストステロン補充療法と進行リスクに有意な関連を認められなかった (HR 0.99, 95%CI 0.67-1.48, p>0.9)。 調整後の生存曲線においてもイベント発生率に臨床的に意味のある差は示されなかった。
進行を根治的治療への移行と定義した副次評価項目についても、 テストステロン補充療法と進行リスクに有意な関連はなかった (HR 0.94, 95%CI 0.64-1.38, p=0.8)。
著者らは、 「監視療法中の前立腺癌患者にテストステロン補充療法を実施することは可能である。 ただし、 慎重なモニタリングが必要であり、 腫瘍学的安全性を確認するには、 より大規模な成熟したコホートでのさらなる研究が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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