【Ann Oncol】SOFT・TEXT 15年成績 : 内分泌療法強化の恩恵は高リスク群に限定
著者

海外ジャーナルクラブ

4日前

【Ann Oncol】SOFT・TEXT 15年成績 : 内分泌療法強化の恩恵は高リスク群に限定

【Ann Oncol】SOFT・TEXT 15年成績 : 内分泌療法強化の恩恵は高リスク群に限定
Francisらは、 閉経前ホルモン受容体陽性早期乳癌を対象に、 タモキシフェン (TAM) 単独、 TAM+卵巣機能抑制 (OFS)、 エキセメスタン (EXE) +OFSの長期予後への影響を無作為化比較試験 (SOFT・TEXT) で検討した。 その結果、 15年時点でEXE+OFSは再発を抑制し続けていた一方、 全生存 (OS) の明確な改善はHER2陰性集団の若年患者や高悪性度腫瘍といった高リスクサブグループに限られた。 試験結果はAnn Oncol誌に発表された。

📘原著論文

Final outcomes of the SOFT and TEXT phase III trials in premenopausal hormone receptor-positive early breast cancer. Ann Oncol. 2026 Jun 1. Online ahead of print. PMID: 42229584

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

5年間の試験治療終了後はプロトコールで治療が規定されておらず、 延長内分泌療法の実施率は群間で異なっていました。 これが15年という長期成績に影響を及ぼした可能性があります。

🔢関連コンテンツ

乳癌のTNM臨床病期分類

乳腺腫瘍のTNM分類 (UICC-8版)

CPS+EG

術前補助化学療法を受けた乳癌患者の予後評価

PEPIスコア

術前ホルモン療法後エストロゲン受容体陽性乳癌患者予後予測

背景

内分泌療法の強化は再発を抑制

SOFT試験により、 タモキシフェン (TAM) への卵巣機能抑制 (OFS) 追加は乳癌再発を減らし、 エキセメスタン (EXE) +OFSがさらに再発を抑制することが示された。 SOFT試験とTEXT試験の統合解析では、 EXE+OFSがTAM+OFSと比較して遠隔再発を有意に減少させていた。 本稿では15年の最終成績を示す。

研究デザイン

閉経前HR陽性早期乳癌を対象とした無作為化比較試験15年成績

SOFTおよびTEXTは、 閉経前ホルモン受容体陽性早期乳癌を対象とした第Ⅲ相試験であり、 ITT集団はSOFTが3,047例、 TEXTが2,660例であった。 患者は5年間、 以下の群に無作為化された*。

SOFT試験

  • TAM群
  • TAM + OFS群
  • EXE + OFS群

TEXT試験

  • TAM + OFS群
  • EXE + OFS群
*化学療法は任意で、 SOFTでは登録前に施行し以降の閉経前エストラジオールを確認し、 TEXTではOFSと同時併用とした。

評価項目には無病生存期間 (DFS)、 乳癌非発症期間 (BCFI)、 遠隔再発非発症期間 (DRFI)、 全生存期間 (OS) を含み、 15年カプラン・マイヤー推定値、 HR・95%CIを報告した。

結果

内分泌療法強化により15年BCFI率は段階的に向上

SOFT試験では、 内分泌療法強化による再発抑制が継続し、 TAM+OFSはTAM単独に比べ乳癌イベントを抑制した (HR 0.82 [95%CI 0.69-0.98、 p=0.03])。

15年BCFI率

  • EXE + OFS : 78.6%
  • TAM + OFS : 75.7%
  • TAM単独 : 72.1%

低リスクの非化学療法集団では、 OFSが15年時点で乳癌イベントを減少させ、 DRFIとOSは内分泌療法の割り付けによらず高値を維持した。

HER2陰性・高リスク群でOS上乗せが明確

SOFT試験のHER2陰性集団において、 内分泌療法強化によるOSの改善は、 以下の高リスク群で明確であった。

15年OS : HER2(-) 化学療法既施行例 (1,257例)

  • EXE + OFS : 81.0%
  • TAM + OFS : 77.1%
  • TAM単独 : 76.8%

15年OS : HER2(-) 35歳未満例 (241例)

  • EXE + OFS : 82.5%
  • TAM + OFS : 77.9%
  • TAM単独 : 68.1%

統合解析ではHER2陰性集団で有意な死亡抑制には至らず

SOFT・TEXT統合解析では、 HER2陰性集団 (4,035例) において、 EXE+OFSはTAM+OFSに比べ遠隔再発を抑制するも (HR 0.75 [95%CI 0.63-0.90])、 死亡抑制は有意水準に達しなかった (HR 0.89 [95%CI 0.74-1.06])。

生存への絶対的ベネフィットは、 若年や高悪性度腫瘍などの高リスク集団で最も大きかった。

結論

OS上乗せは高リスク集団に限定

著者らは、 「ホルモン受容体陽性HER2陰性乳癌に対する術後EXEおよび/またはOFSについて、 TAM単独に対する意義あるOS上乗せは高リスクサブグループに限られる。 また、 TAMをベースとする内分泌療法は、 閉経前の高悪性度HER2陰性腫瘍では最適な転帰をもたらさない可能性がある」 と報告している。

ポストのGif画像
【Ann Oncol】SOFT・TEXT 15年成績 : 内分泌療法強化の恩恵は高リスク群に限定の全コンテンツは、医師会員限定でアプリからご利用いただけます*。
*一部のコンテンツは非医師会員もご利用いただけます
臨床支援アプリHOKUTOをダウンロードしてご覧ください。
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
【Ann Oncol】SOFT・TEXT 15年成績 : 内分泌療法強化の恩恵は高リスク群に限定