元厚労大臣・塩崎氏に聞く 「医師がAMR問題でするべきこと」
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HOKUTO編集部

6日前

元厚労大臣・塩崎氏に聞く 「医師がAMR問題でするべきこと」

元厚労大臣・塩崎氏に聞く 「医師がAMR問題でするべきこと」
抗菌薬の不適切な使用などで発生する 「薬剤耐性」  (AMR) が世界的な問題となっている。 元厚生労働大臣でAMR問題に精通する塩崎恭久氏に、 医師が取り組むべき課題などについて聞いた。

日本におけるAMR対策

世界的な遅れを取っていた

―AMR問題に関心を持ったきっかけは

2015年にドイツ・ベルリンで開催されたG7保健大臣会合に厚労大臣として参加した時です。 全会議日程の4分の1がAMRの議題に割り当てられており、 驚きました。 当時の日本ではほとんど議論されておらず、 認識の差を痛感しました。

会合後は矢継ぎ早に手をうちました。 2016年に入り、 AMR対策アクションプラン (2016-2020) を策定し、 アジアAMR東京閣僚会議では日本が先導することを表明しました。

元厚労大臣・塩崎氏に聞く 「医師がAMR問題でするべきこと」

抗菌薬の使用量を3分の1に

当時、 抗菌薬全体の使用量は他の主要国に比べて低い水準に収まっていました。 一方、 細菌に対して幅広く効果を示す経口のセファロスポリン系薬、 フルオロキノロン系薬、 マクロライド系薬の合計は、 世界で2番目の多さでした¹⁾。

元厚労大臣・塩崎氏に聞く 「医師がAMR問題でするべきこと」
(厚生労働省ホームページより引用)

そこで日本のアクションプランでは、 抗菌薬全体の使用量を3分の1、 先に述べた3種類は半減という、 メリハリの利いた目標を立てました。

医師が意識すべき点

オーバーユースとミスユースを減らす

―AMR問題に対し、 医師がするべきことは

まず、 国民に対し、 不適切な抗菌薬使用のリスクを丁寧に地道に伝えることです。 日本では、 ウイルス性の風邪にかかった患者が 「抗菌薬を処方して」 と医師に依頼し、 医師側が要望に応えてしまうケースが結構あります。

こうした不必要な処方が、 耐性菌を作る温床 「オーバーユース」 と 「ミスユース」 の原因になります。 「プロパーユース」 (適正使用) の意識を国民に浸透させるのは医師が適任だと考えます。

元厚労大臣・塩崎氏に聞く 「医師がAMR問題でするべきこと」

新規抗菌薬の研究開発を推進する

驚くべきは、 ここ30年程、 世界中でメジャーな新たな抗菌薬は開発されていません。 最近、 「プッシュ型」 の研究開発支援に加え、 「サブスクリプション方式」 などの 「プル型インセンティブ」 の新規抗菌薬開発支援が英国で始まり、 わが国も昨年度から 「収益補てん方式」 の 「プル型」 支援策を始めました。

こうした新たな抗菌薬の市場を持続可能なものにするためには、 政府が 「市場の失敗」 を克服するに足るに十分な財政支援を通じ、 大規模な薬剤開発の推進が不可欠でしょう。

HOKUTOユーザーへメッセージ

デジタル社会の今、 柔軟な思考で新しい技術を生み出してほしい

昨今はデジタル技術が重要性を増し、 AI活用の幅も広がってきています。 HOKUTOユーザーには柔軟な考え方ができ、 そういったツールを効率的に使える医師が集まっていると感じます。 ぜひ、 自由な発想で多くの技術を新しく生み出し、 患者還元いただきたいですね。

今後もHOKUTOやそこに集まる医師たち、 未来のリーダーたちに期待しています。

解説

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出典

¹⁾ 厚生労働省ホームページ 「薬剤耐性 (AMR) 対策アクションプラン 2016-2020」 .p8

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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