【NEJM】PD-1標的薬peresolimabが関節リウマチで奏効
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海外ジャーナルクラブ

1年前

【NEJM】PD-1標的薬peresolimabが関節リウマチで奏効

【NEJM】PD-1標的薬peresolimabが関節リウマチで奏効
Tuttleらは、 中等症から重症の関節リウマチ (RA) の成人患者を対象に、 ヒト化IgG1モノクローナル抗体peresolimabの有効性を第Ⅱa相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験で検討。 その結果、 RA患者に対するperesolimab投与が有効性を示し、 PD-1受容体の刺激が関節リウマチの治療において潜在的な有効性を有することを示唆された。 本研究はNEJM誌において発表された。 

📘原著論文

A Phase 2 Trial of Peresolimab for Adults with Rheumatoid Arthritis. N Engl J Med. 2023 May 18;388(20):1853-1862. PMID: 37195941

👨‍⚕️監修医師のコメント

Grant supportとかではなく、 著者全員の所属がEli Lillyとのことで新しい時代に入ったと言えます。 誰が見ても効果のある医薬品を開発しそれを臨床研究で確かめてマーケットに展開していくこと、 これはもう王道と言えると思います。

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DAS28-ESR

関節リウマチの活動性評価法

背景

peresolimabは、 内因性PD-1阻害経路を刺激するように設計されたヒト化IgG1モノクローナル抗体であり、 自己免疫疾患や自己炎症性疾患の治療に対する新たなアプローチとなる可能性がある。

研究デザイン

対象

従来の合成疾患修飾性抗リウマチ薬 (DMARDs) または生物学的製剤もしくは標的合成DMARDsで効果不十分もしくは効果消失、 許容できない副作用があった中等症~重症RAの成人患者

介入

患者を以下の群に2:1:1の割合で割り付け。

  • peresolimab 700mg群:peresolimab 700mgを4週に1回投与
  • peresolimab 300mg群:peresolimab 300mgを4週に1回投与
  • プラセボ群:プラセボの静脈内投与

主要評価項目

DAS28-CRPのベースラインから12週時点までの変化量

副次評価項目

12週時点にACR20、 ACR50、 ACR70の改善を示した患者の割合

研究結果

主要評価項目

2週目のDAS28-CRPのベースラインからの変化量は、 ペレゾリマブ700mg群がプラセボ群より有意に大きかった。

  • 最小二乗平均変化量( ±SE):-2.09±0.18 vs. -0.99±0.26
  • 変化量の差:-1.09 (95%CI -1.73--0.46、 P<0.001)

副次評価項目

ACR20に関してはプラセボよりもperesolimab 700mg群が有利であったが、 ACR50およびACR70反応に関してはそうではなかった。

有害事象

有害事象は、 peresolimab群とプラセボ群で同様であった。

結論

peresolimabは、 RA患者を対象とした第Ⅱa相試験において有効性を示した。 これらの結果は、 PD-1受容体の刺激がRAの治療において潜在的な有効性を有することを示す証拠となる。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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