海外ジャーナルクラブ
5日前

Serpa Netoらは、 代謝性アシドーシスを有し血管収縮薬を要する重症患者に対する重炭酸ナトリウム (Na) 投与の有用性について、 二重盲検無作為化比較試験 (SODa-BIC) で検討した。 その結果、 主要評価項目である30日以内の主要有害腎イベントの発生率は、 重炭酸Na群で40.2%、 プラセボ群で39.4%であり、 両群間に有意差は認められなかった。 試験結果はNEJM誌に発表された。
非盲検下での重炭酸Na投与は推奨されておらず実施頻度も低かったものの、 その使用や介入後の臨床判断が群間差を縮小させた可能性があります。
代謝性アシドーシスは重症患者で高頻度にみられ、 臓器障害や死亡と関連する。 重炭酸ナトリウム (Na) はアシデミアの補正に用いられるが、 血管収縮薬を要する代謝性アシドーシス患者における有益性は明らかでなかった。
本試験は、 プラグマティックかつアダプティブな二重盲検無作為化比較試験 (SODa-BIC) である。 7ヵ国、 55のICUで血管収縮薬を投与中の代謝性アシドーシスを有する成人500例を対象とし*、 以下の2群に無作為化した。
割付薬は最長5時間かけて持続投与し、 pH 7.30以上かつBE 0mmol/L以上を目標に投与速度を調整した。
主要評価項目は、 30日以内の主要有害腎イベント (死亡、 腎代替療法の使用、 または持続的腎機能障害の複合) とした。
主要評価項目である30日以内の主要有害腎イベントに、 両群間で有意差は認められなかった。
30日以内の主要有害腎イベント
補正後差1.2㌽ (95%CI -7.1~9.4㌽、 p=0.78)
30日以内の腎代替療法使用および、 30日までの院内死亡にも差は認められなかった。
30日以内の腎代替療法使用
補正後差 -3.9㌽ (95%CI -10.6~2.7㌽)
30日までの院内死亡
補正後差 1.8㌽ (95%CI -5.6 ~ 9.2㌽)
有害事象は重炭酸ナトリウム群で4例 (1.6%) に発生し、 プラセボ群では0例であったが、 両群間で有意差は示されなかった (p=0.06)。
著者らは、 「血管収縮薬を投与中の代謝性アシドーシス重症患者における重炭酸Na使用は、 プラセボと比較して30日以内の主要有害腎イベントのリスク低下にはつながらなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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