海外ジャーナルクラブ
3日前

Zhuらは、 45歳以上のストックホルム住民50万人超を14年間追跡し、 抗コリン薬の累積負荷と心血管イベント発症との関連を検討した。 その結果、 追跡期間中に11万8,000件超の心血管イベントが発生し、 抗コリン薬負荷量が多いほどリスクは段階的に上昇した。 年間365DDD (defined daily doses) 以上の最高負荷群では、 心血管イベントリスクは71%上昇した (HR 1.71)。 疾患別解析では特に心不全リスクが顕著で、 最高負荷群ではHR 2.70と大きな上昇が認められた。 試験結果はBMC Med誌に発表された。
抗コリン負荷の評価方法には統一基準がなく、 服薬遵守やOTC薬・院内投与についても把握できていないため、 負荷量の誤分類が避けられないという限界があります。
抗コリン薬は高齢者に一般的に使用されているが、 その長期的な心血管への影響は不透明である。 本研究では、 抗コリン薬負荷の累積が心血管イベント発症と関連するかを検討した。
本研究は、 45歳以上で主要心血管疾患既往のないストックホルム住民50万8,273人を組み入れ、 14年間追跡した大規模一般住民コホート研究である。
抗コリン薬負荷は、 Anticholinergic Cognitive Burden scaleを用いて年間使用量 (DDD : defined daily doses) として数値化し、 ベースライン負荷および時間依存性負荷の双方について、 心血管イベントとの関連を全体および疾患別に検討した。
追跡期間中央値14.0年の間に、 11万8,266件の心血管イベントが発生した。
心血管イベントリスクは抗コリン薬負荷量が多いほど有意に上昇し、 このリスク上昇はベースラインモデルおよび時間更新モデルのいずれにも認められたが、 後者でより強かった。
心血管イベントリスク (時間更新モデル)
用量依存的なリスク上昇は疾患別でも認められた。 最高負荷群における各イベントリスクは以下の通りで、 特に心不全リスクが高かった。
最高負荷群におけるイベントリスク
著者らは、 「本研究結果は、 中年~高齢者における抗コリン薬の心血管に対する潜在的有害性を示し、 慎重な処方およびモニタリングの必要性を強調するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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