海外ジャーナルクラブ
1年前
Wedemeyerらは、 慢性D型肝炎患者を対象に、 NTCP阻害薬bulevirtideの有効性を第Ⅲ相臨床試験で検討。 その結果、 48週間のblevirtide投与により、 D型肝炎ウイルス (HDV) RNAとALT値が低下した。 本研究はNEJM誌において発表された。
コントロール群の12%がALTが正常値になっています。 これが正常のコントロール反応でどの研究でも約1割程度が正常化・改善します。 民間療法などが何にでも効く、 というのはこの変化です。 当然ながらHDV RNAは陰性化しないようです。
bulevirtideはHDVの肝細胞への侵入を阻害する薬物であり、 慢性D型肝炎の治療に期待されている。
慢性D型肝炎患者
患者を以下の群に1:1:1の割合で割り付け
48週目にHDV RNA量が検出されないか、 またはベースラインから1mLあたり2 log10 IU以上減少していること、 およびアラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT) 量が正常化していることの複合イベント
48週目にHDV RNAレベルが検出されないこと (2mg群と10mg群を比較)
bulevirtide投与群においては、 48週目までのHBsAgの消失、 またはHBsAg値の1log10 IU/mL以上の減少は認められなかった。
bulevirtide投与群において多かった有害事象
重篤な有害事象
胆汁酸値の上昇
48週間のblevirtide投与により、 D型慢性肝炎患者のHDV RNAとALT値は低下した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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