寄稿ライター
2年前
医師としてどうキャリアアップするのかーー。 一度は考えたこと、 ありませんか? 勤務医として着実に実績を積むか、 開業するか、 または研究職に進むのか、 様々な選択肢があります。 今回は、 医師専門でキャリア支援を手掛けるキャリアコンサルタントの髙嶋萌美さんに、 勤務医と開業医のメリットやデメリットなどを伺いました。
まずお伝えしたいのは、 開業医と勤務医のどちらが自分に適しているかは、 収入面や働き方、 そして将来のキャリアに対する考え方によって異なります。 自分の現在地や価値観を踏まえた選択をすることが大切です。
その上で、 まずは収入を比較します。 厚生労働省のデータによると、 開業医の平均年収は法人で2530万円、 個人事業主は2458万円。 勤務医の平均年収1440万円とは約1.7倍の開きがあります。
ただし、 開業医の年収は経営収益からの収入であり、 勤務医の年収は給与であるため、 単純に比較はできません。 また、 開業医は経営費用がかかるため、 勤務に比べて 「手取り年収が高い」 と一概にはいえません。
次に、 勤務医、 開業医それぞれのメリットを比較します。 収入面では、 勤務医は 「安定」、 開業医は 「高収入の可能性」 がそれぞれのメリットに挙げられます。
勤務医はほかに、 高度な医療に触れる機会があるほか、 トラブル対応や病院運営に関する問題は専門部署が対応するため、 個人で負担を抱えることは少ないという魅力があります。
一方、 開業医は自分の理想とする医療を追求したり、 当直やオンコールが発生しない診療体制にしたりして、 働き方を自由に決められます。
勤務医は、 年収が大きく上がることが難しい点や、 当直やオンコールの負担がデメリットとなります。
開業医は経営手腕が問われること、 休みを取る場合に代理の医師を確保しなければならないことなどが懸念点です。
最後になりますが、 勤務医の年代別・診療科目別の平均年収もご紹介しておきます。
勤務医の平均年収が最も高い診療科は脳神経外科です。 緊急で処置をするケースも多く、 時間外手当が高いことが要因の一つと考えられます。
いかがでしたでしょうか。 こういった情報を参考にしながら、 ご自身の現在地や理想の働き方などを踏まえ、 よりよいキャリアを築いていただければ幸いです。
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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