海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前
Frangoulらは、 重症鎌状赤血球症を対象に、 非ウイルス性細胞療法であるexagamglogene autotemcel (exa-cel) の有効性を第Ⅲ相単群非盲検試験で検討。 その結果、 被験者の97%で12ヵ月間以上にわたり血管閉塞発作が発生しなかった。 本研究はNEJMにおいて発表された。
本研究には長期アウトカム調査が続編としてありますが、 研究内容をみてみますと15年後まで追跡調査が実施されるようになっていました。
exa-celはウイルスを用いない細胞療法であり、 生体外のCRISPR-Cas9を用いて自己CD34陽性造血幹細胞・前駆細胞のBCL11Aの赤血球特異的エンハンサー領域のゲノム編集を行うもので、 胎児ヘモグロビン合成を再活性化するように設計されている。
12~35歳の鎌状赤血球症患者 : 44例
連続12ヵ月間以上、 重度の血管閉塞発作がないこと
連続12ヵ月間以上、 重度の血管閉塞発作による入院がないこと
追跡期間中央値は19.3ヵ月 (範囲0.8~48.1ヵ月)。 全被験者で好中球と血小板の生着を認めた。
連続12ヵ月間以上、 重度の血管閉塞発作がなかった被験者 : 97% (30例中29例)*
p<0.001
連続12ヵ月間以上、 重度の血管閉塞発作による入院がなかった被験者 : 100% (30例中30例) *
p<0.001
著者らは 「exa-celによる治療を受けた鎌状赤血球症患者の97%で、 12ヵ月間以上にわたり血管閉塞発作の発生がみられなかった」 と締めくくっている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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