海外ジャーナルクラブ
15日前

Gaoらは、 放射性ヨウ素 (RAI) 抵抗性でBRAF V600E陽性の既治療進行分化型甲状腺癌に対する、 BRAF阻害薬ダブラフェニブとMEK阻害薬トラメチニブの併用療法の有用性を第Ⅲ相のプラセボ対照無作為化比較試験にて検討した。 その結果、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値は併用群で12.8ヵ月とプラセボ群の3.7ヵ月に比べ有意に延長した。 一方で、 併用群では43%に重篤な有害事象が発現したほか、 試験薬に関連する死亡が1例認められた。 試験結果はLancet Oncol誌に発表された。
ダブラフェニブ + トラメチニブ群の約3分の1が、 中国でのみ使用されているマルチキナーゼ阻害薬anlotinibによる前治療を受けている点はlimitationです。
予備的な検討では、 ダブラフェニブとトラメチニブの併用が放射性ヨウ素 (RAI) 抵抗性BRAF V600E陽性分化型甲状腺癌に対して臨床的に有益な結果を示していた。 一方でこの併用療法を第Ⅲ相試験で評価した報告はない。 そこで、 同集団における有効性と安全性を検証した。
本試験は、 11ヵ国で実施された第Ⅲ相の国際共同二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験である。 対象は、 ECOG PS 0-2の局所進行または転移を有する既治療のRAI抵抗性BRAF V600E陽性分化型甲状腺癌患者153例であり、 以下2群に2:1で割り付けられた。
無作為化は過去の血管内皮増殖因子受容体 (VEGFR) 標的療法の治療数とレンバチニブの前治療歴で層別化された。
主要評価項目は盲検下独立評価委員会がRECIST v1.1に基づき判定した無増悪生存期間 (PFS)*とし、 副次評価項目は全生存期間 (OS)・奏効率 (ORR)・奏効期間 (DOR)・安全性とした。
追跡期間中央値17.4ヵ月において、 PFSはダブラフェニブ + トラメチニブ併用群で有意に延長した。
PFS中央値
層別化HR 0.38 (95%CI 0.25-0.57、 p<0.0001)
ORRは併用群で有意に高かった。 DOR中央値は未到達であり、 OS (中間解析) には有意差は認められなかった。
ORR
層別化差 53% (95%CI 42-64%、 p<0.0001)
併用群で最も高頻度の有害事象は発熱 (48例 [48%]) であった。 重篤な有害事象は併用群で多く、 1例で脳血管障害による試験薬関連の死亡が報告された。
有害事象
著者らは、 「既治療の局所進行または転移を有するRAI抵抗性BRAF V600E陽性分化型甲状腺癌において、 ダブラフェニブとトラメチニブの併用は新たな安全性シグナルを伴わずPFSとORRで有意な有益性を示し、 2次治療としての使用を支持する結果となった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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