【Lancet Oncol】BRCA1/2陽性乳癌既往例、BSOで死亡リスク低下
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海外ジャーナルクラブ

11ヶ月前

【Lancet Oncol】BRCA1/2陽性乳癌既往例、BSOで死亡リスク低下

【Lancet Oncol】BRCA1/2陽性乳癌既往例、BSOで死亡リスク低下
Hassanらは、 乳癌既往のあるBRCA1/2遺伝子変異保有者での両側卵管卵巣摘出術 (BSO) の長期的な健康転帰を後ろ向きコホート研究で検討した。 その結果、 BSOにより全死因死亡、 乳癌特異的死亡、 2次癌のリスクが低下することが示された。 研究結果はLancet Oncol誌に発表された。 

📘原著論文

Long-term health outcomes of bilateral salpingo-oophorectomy in BRCA1 and BRCA2 pathogenic variant carriers with personal history of breast cancer: a retrospective cohort study using linked electronic health records. Lancet Oncol. 2025 May 7:S1470-2045(25)00156-1. Online ahead of print. PMID: 40347974.

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

この研究のバイアスを"immortal time bias, and cancer-induced testing bias"として、 それに対する対応が記載されています。 大きなデータセットを用いた観察研究を実施する際の参考になります。


背景

BSOは乳癌既往歴ありBRCA1/2変異保有者の卵巣癌リスクを軽減

BRCA1/2遺伝子の病的変異は、 乳癌および卵巣癌の危険因子と位置付けられている。

一方、 両側卵管卵巣摘出術 (BSO) は、 乳癌既往歴のあるBRCA1/2変異保有者での卵巣癌リスク軽減のために推奨されており、 この対象者でのBSOの長期的な健康転帰を評価することは重要である。

研究デザイン

乳癌既往歴があるBRCA1/2変異保有者でBSO後の長期的転帰を検討

英国の癌登録データなどを用いて、 1995~2019年に初発の乳癌を発症したBRCA1/2変異保有者3,423例 (BRCA1変異あり: 1,674例、 BRCA2変異あり: 1,740例、 両方の変異あり: 9例) を特定した。

特定した患者について、 BSO実施と全死因死亡率などの長期的な健康転帰の関連を検討した。 追跡期間は中央値5.5年であった。

結果

BSOで全死因死亡、 乳癌特異的死亡、 2次癌のリスク低下

BSOに、 全死因死亡、 乳癌特異的死亡、 2次癌発症のリスク低下との関連が示された。

  • 全死亡: HR 0.52 (95%CI 0.41-0.64)
  • 乳癌特異的死亡
  • BRCA1変異あり: HR 0.62 (95%CI 0.42-0.92)
  • BRCA2変異あり: HR 0.48 (95%CI 0.34-0.68)
  • 2次癌: HR 0.59 (95%CI 0.37-0.94)

一方で、 BSOに心血管疾患、 虚血性心疾患、 脳血管疾患、 乳癌以外での死亡、 反対側乳癌、 うつ病の発症との関連は認められなかった。

結論

対象患者でのBSO実施を支持

著者らは 「乳癌既往歴のあるBRCA1/2変異保有者にBSO実施が推奨される可能性を示唆する結果であった。 BSOを受けた保有者では、 死亡率低下などの便益が示唆され、 有害な長期的健康リスクの増加の懸念は示されなかった」 と報告している。

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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