【DeLLphi-309】SCLCにタルラタマブ間隔延長、 ORR低下も奏効持続
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HOKUTO編集部

1ヶ月前

【DeLLphi-309】SCLCにタルラタマブ間隔延長、 ORR低下も奏効持続

【DeLLphi-309】SCLCにタルラタマブ間隔延長、 ORR低下も奏効持続
1次治療後に増悪・再発した小細胞肺癌 (SCLC) を対象に、 抗DLL3/CD3二重特異性T細胞誘導抗体タルラタマブの投与間隔を延長した2つのレジメンを標準用法と比較した第II相無作為化比較試験DeLLphi-309の主要解析結果が報告された。 主要評価項目の奏効率は、 間隔延長群で数値上低かった。 米・University of California Los AngelesのJonathan Goldman氏が発表した。

背景

投与間隔延長で治療の柔軟性を探る

第Ⅲ相DeLLphi-304試験では、 2次治療のSCLCにおいて、 タルラタマブ10mg 2週ごとの静注により、 化学療法と比べて良好な全生存期間 (OS) が示された (中央値13.6ヵ月 vs 8.3ヵ月)¹⁾。

投与間隔の延長は通院負担の軽減や化学免疫療法との併用を可能にし得る。

試験の概要

標準の2週ごと投与と3週・4週ごと投与を比較

1次治療の白金製剤併用化学療法後に増悪・再発したSCLC患者 (ECOG PS 0/1) 252例を、 タルラタマブ10mg 2週ごと群 (83例)、 20mg 3週ごと群 (84例)、 30mg 4週ごと群 (85例) に1:1:1で無作為に割り付けた。 各群とも初回は1mgを投与し、 その後、 各群の規定用量へ増量した。

主要評価項目は、 RECIST v1.1に基づく盲検独立中央判定 (BICR) の奏効率だった。 解析は記述的に行い、 正式な仮説検定は実施しなかった。 データカットオフは2026年5月7日だった。

試験の結果

BICR判定の奏効率は間隔延長群で数値上低下

BICR判定の奏効率は、 10mg 2週ごと群で39.8% (95%CI 29.2–51.1%)、 20mg 3週ごと群で31.0% (同21.3–42.0%)、 30mg 4週ごと群で27.1% (同18.0–37.8%) だった。 10mg 2週ごと群に対するオッズ比は、 それぞれ0.68 (95%CI 0.36–1.29)、 0.56 (同0.30–1.08) だった。 なお、 本解析は記述的であり、 正式な仮説検定は行われていない。

医師判定による奏効率は、 順に36.1%、 36.9%、 30.6%だった。

間隔延長群でも持続的な奏効とOSを確認

BICR判定による奏効期間中央値は、 10mg 2週ごと群で8.3ヵ月 (95%CI 5.6ヵ月–NE)、 20mg 3週ごと群で5.6ヵ月 (同4.1ヵ月–NE)、 30mg 4週ごと群でNE (同4.2ヵ月–NE) だった。

無増悪生存期間 (PFS) 中央値は、 順に4.2ヵ月、 4.1ヵ月、 2.7ヵ月だった。 10mg 2週ごと群に対するHRは、 20mg 3週ごと群で1.03 (95%CI 0.73–1.47)、 30mg 4週ごと群で1.23 (同0.87–1.75) だった。

6ヵ月OS率は、 順に72%、 85%、 69%だった。 OS中央値は10mg 2週ごと群で11.2ヵ月、 他の2群では未評価 (NE) だった。 また、 定常状態における平均濃度とトラフ濃度の分布は、 3群で大きく重なっていた。

安全性は同様、 重篤AEは間隔延長群で数値上増加

治療関連サイトカイン放出症候群 (CRS) の発現率は、 10mg 2週ごと群で60.2%、 20mg 3週ごと群で70.2%、 30mg 4週ごと群で64.7%であり、 大半はGrade 1または2だった。

Grade 3以上の治療関連有害事象は、 順に27.7%、 20.2%、 25.9%だった。 一方、 重篤な治療関連有害事象は27.7%、 39.3%、 40.0%、 投与中止に至った治療関連有害事象は1.2%、 7.1%、 4.7%であり、 間隔延長群で数値上多かった。 治療関連ICANSの発現率は、 順に6.0%、 6.0%、 11.8%だった。

結論

投与間隔の延長が治療の柔軟性を高める可能性

Goldman氏は、 間隔延長群では標準群と曝露量の分布が大きく重なり、 持続的な奏効が得られ、 OSも維持されたとした。 30mg 4週ごと群で奏効率が数値上低かった背景として、 予後不良因子の偏りと、 初回の治療後画像評価前に投与を中止した患者が多かったことを挙げた。 そのうえで、 投与間隔の延長はSCLC患者の治療の柔軟性を高める可能性があると結論付けた。

出典

1) N Engl J Med. 2025 Jul 24;393(4):349-361.

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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