海外ジャーナルクラブ
7日前

Sunらは、 肉眼的血管浸潤を有し肝外転移のない未治療の進行肝細胞癌のうち、 アテゾリズマブ + ベバシズマブ併用の導入療法に反応した患者を対象に、 肝切除の上乗せ効果を中国の第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験 (TALENTOP) で検討した。 その結果、 主要評価項目である治療失敗までの期間 (TTF) 中央値は肝切除群で20.4ヵ月、 対照群である維持療法群では11.8ヵ月と、 肝切除群で有意に延長した。 Grade3-4の治療関連有害事象は39% vs 21%と肝切除群で多かった。 試験結果はLancet誌に発表された。
全例が中国で登録され、 IMbrave150と比較して若年 (年齢中央値 56歳 vs 64歳) で、 肝外転移を伴わない脈管侵襲例が多く含まれていました。 そのため、 高齢者や併存疾患の多い集団への適用にはさらなる検証が必要です。
全身療法を受けた進行期の肝細胞癌では、 切除追加が有益な可能性があるが、 その根拠となる質の高いエビデンスは得られていない。
そこで、 全身療法に反応した進行肝細胞癌において切除が生存上の有益性をもたらすかを検証した。
本試験は中国24施設で実施された第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験 (TALENTOP) である。 対象は肉眼的血管浸潤を有し肝外転移のない未治療の肝細胞癌患者で、 489例が導入期に登録された。 導入期ではアテゾリズマブ1,200mgとベバシズマブ15mg/kgを3週ごとに3サイクル静注し、 続いてアテゾリズマブ単剤を1サイクル投与した。
導入期を完了し、 固形癌の治療効果判定規準 (RECIST) v1.1で部分奏効または安定と判定され、 かつ切除可能と判断された201例が1:1で以下の2群に無作為化された。
主要評価項目は独立評価機関が判定した治療失敗までの期間 (TTF)* で、 解析は無作為化された全例を対象とするITT解析で行われた。
追跡期間中央値18.4ヵ月の時点で、 TTFは肝切除群で有意に延長した。
TTF中央値
HR 0.60 (95%CI 0.39-0.91、 p=0.015)
Grade3-4 治療関連有害事象は、 肝切除群で83例中32例 (39%)、 維持療法群で100例中21例 (21%) に発生した。 その中で多かったのは、 ALT上昇、 血小板数減少、 蛋白尿であった。
Grade3-4治療関連有害事象 肝切除 vs 維持療法
治療関連死は肝切除群でのみ2例報告された**。
著者らは、 「全身療法後の肉眼的血管浸潤を有する進行肝細胞癌患者において、 TTFは肝切除を受けた患者の方が維持療法を受けた患者よりも長かった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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