海外ジャーナルクラブ
4ヶ月前
Asselahらは慢性D型肝炎患者を対象に、 NTCP阻害薬bulevirtideの有効性について、 第Ⅱb相多施設共同非盲検無作為化化比較試験で検討した。 その結果、 同薬とペグインターフェロンアルファ-2a (PEG-IFN) との併用療法はbulevirtide単剤療法に比べ、 D型肝炎ウイルス (HDV) のRNAの検出において優れた抑制効果を示した。 本研究はNEJMにおいて発表された。
既存のA薬に対してB薬をアドオンしてA、 A+Bという2群分けが頭に浮かびますが、 A、 B、 A+B、 A+B (高用量) の4群の群分けで用量依存性もしっかり確認されており見事な研究デザインです。
これまで、PEG-IFN α-2aは慢性D型肝炎に対する唯一の治療薬であり、適応外治療として推奨されている。 しかし、 bulevirtideとの併用療法における有効性および安全性については十分に検討されていない。
成人の慢性D型肝炎患者 : 175例
登録患者が下記の4群に1 : 2 : 2 : 2の割合で無作為に割り付けられた。
治療終了後24週目のHDV RNA未検出率
治療終了後48週目のHDV RNA検出率、 有害事象の頻度と重症度
bulevirtide 10mg併用群 vs bulevirtide単独群
群間差: 34%㌽ (95%CI 15-50%㌽、 p<0.001)
最も頻度の高かったAEは、 白血球減少、 好中球減少、 血小板減少だった。 ただしその大部分はGrade1または2だった。
成人の慢性D型肝炎に対し、 bulevirtide 10mg+PEG-IFN α-2a併用療法は、 bulevertide単剤療法に比べ、 治療終了後24週時点で優れたHDV RNA陰性化率を達成した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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