著者

海外ジャーナルクラブ

28日前

【NEJM】皮膚エリテマトーデス患者へのリティフィリマブ投与によりCLASI-Aスコアが有意に低下


Werthらは, 皮膚エリテマトーデスの成人患者を対象に, 抗BDCA2ヒト化モノクローナル抗体 「リティフィリマブ」の効果を検討する二重盲検無作為化比較第Ⅱ相試験を実施. その結果, 皮膚エリテマトーデス活動性指数スコア(CLASI-A) が有意に低下することが明らかとなった. 本研究はNEJM誌において発表された. 

📘原著論文

Werth VP, et al, Trial of Anti-BDCA2 Antibody Litifilimab for Cutaneous Lupus Erythematosus. N Engl J Med. 2022 Jul 28;387(4):321-331.PMID: 35939578

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究にように3倍で薬剤のdoseを振る, というのは動物実験含めてよくあるのですが, 50mg,150mg.450mgであんまり差がないので, 逆に15mgとか5mgとかより少量投与での臨床効果が純粋に気になりました. 高価な薬剤ですのでなるべく少量で効果が期待できればと思います.



背景論文

BDCA2は, 形質細胞様樹状細胞にのみ発現する受容体で, エリテマトーデスの病態に関与するとされる. BDCA2 に対するヒト化モノクローナル抗体であるリティフィリマブによる治療が, 皮膚エリテマトーデス患者の疾患活動性の低下に有効であるかどうかは, これまで大きな研究では検討されていない.

研究デザイン

組織学的に確認された皮膚エリテマトーデス (全身症状の有無は問わない) の成人患者を 1:1:1 の割合割り付け.

  • リティフィリマブ50mg群:26名
  • リティフィリマブ150mg群:25名
  • リティフィリマブ450mg群:48名
  • プラセボ群:33名
※0, 2, 4, 8, 12 週目にリティフィリマブまたはプラセボを皮下投与.

主要評価項目として、 CLASI-Aスコア (スコアは0~70で, スコアが高いほど広範囲または重度の皮膚病変を示す) によって4群間で反応があるかどうかを用量反応モデルで評価.

研究結果

ベースライン時の各群の平均CLASI-Aスコア

  • リティフィリマブ50mg群:15.2
  • リティフィリマブ150mg群:18.4
  • リティフィリマブ450mg群:16.5
  • プラセボ群:16.5

有効性評価

16週目のCLASI-Aスコアのベースラインからの変化におけるプラセボとの差

  • 50mg群:-24.3%ポイント
95%CI -43.7--4.9
  • 150mg群:-33.4%ポイント
95%CI -52.7--14.1
  • 450mg群:-28.0%ポイント
95%CI -44.6--11.4

安全性評価

リティフィリマブ群の治療関連有害事象

  • 過敏症:3例
  • 口腔ヘルペス感染:3例
  • 帯状疱疹感染:1例

リティフィリマブ最終投与の4カ月後に帯状疱疹髄膜炎1例が確認された.

結論

リティフィリマブによる治療は, 16週間目のCLASI-Aスコアにおいて, プラセボよりも優れていた. 皮膚エリテマトーデスに対するリティフィリマブの効果と安全性を確認するためには, より大規模で長期間の試験が必要である.


こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
HOKUTOのロゴ
HOKUTOのロゴ
今すぐ無料ダウンロード!
様々な分野の医師
様々な分野の医師