【JAMA】後遺症としての新型コロナ:PASCの詳細分析と将来的な対策
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1年前

【JAMA】後遺症としての新型コロナ:PASCの詳細分析と将来的な対策

【JAMA】後遺症としての新型コロナ:PASCの詳細分析と将来的な対策
Thaweethaiらは、 SARS-CoV-2感染後の罹患後症状 (PASC) 患者の自己申告による症状を基にPASCの予備的定義を作成し、 PASCの頻度を前向き観察コホート研究で検討。 その結果、 PASCスコアに寄与する症状として12症状 (労作後倦怠感、 疲労、 ブレインフォグ、 めまい、 消化管症状、 動悸、 性欲欲求・性機能の変化、 嗅覚や味覚の喪失または変化、 口渇、 慢性咳嗽、 胸痛、 異常運動) が特定され、 約10%がPASC陽性であることが確認された。 本研究はJAMAにおいて発表された。

📘原著論文

Development of a Definition of Postacute Sequelae of SARS-CoV-2 Infection. JAMA. 2023 May 25;e238823. PMID: 37278994

👨‍⚕️監修医師のコメント

SARS-CoV-2感染後の罹患後症状は約10%であり、 この患者群をきちんと定義することが大きな意味を持ちます。 今後さまざまな介入でスコアの経過などが客観的に評価できるようになります。 ちなみに脱毛症はスコア0のようです。

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背景

SARS-CoV-2感染は、 急性感染後に発生する持続性、 再発性、 または新たな症状やその他の健康影響と関連しており、 PASC、 long-COVIDとも呼ばれる。 PASCを特徴づけるには、 多様な非感染者および感染者から前向きに一様に収集されたデータの分析が必要である。

研究デザイン

方法

2023年4月10日以前にRECOVER成人コホートに登録された参加者に対し、 急性症状の発症または検査日から6カ月以上経過後に症状調査を実施

曝露

SARS-CoV-2感染

主要評価項目

PASCおよび参加者が報告した44の症状 (重症度の閾値あり)

研究結果

調整オッズ比 1.5以上の症状

44の症状の内、 37症状が調整オッズ比 1.5以上 (感染者と非感染者) であった。

PASCスコアに寄与する症状

PASCスコアに寄与する症状は、 労作後倦怠感、 疲労、 ブレインフォグ、 めまい、 消化管症状、 動悸、 性欲欲求・性機能の変化、 嗅覚や味覚の喪失または変化、 口渇、 慢性咳嗽、 胸痛、 異常運動であった。

PASC陽性の患者数

2021年12月1日以降に初感染し、 感染後30日以内に登録された2,231例のうち、 224例 (10%、 95%CI 8.8%-11%) が6カ月時点でPASC陽性であった。

結論

他の研究のための枠組みを提供する最初のステップとして、 PASCの実用的な定義をするためには、 他の臨床的特徴をさらに取り入れ、 反復的な改良が必要である。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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