海外ジャーナルクラブ
2年前
Chowdaryらは, 中等症・重症の血友病Bの患者10名を対象に, 肝臓指向性アデノ随伴ウイルス (AAV) を用いた遺伝子治療FLT180a の安全性と有効性を検討する多施設共同非盲検第Ⅰ/Ⅱ相試験を実施. その結果, FLT180aの低用量投与で正常範囲の第Ⅸ因子の維持が認められたが, タクロリムスの併用またはグルココルチコイドによる免疫抑制が必要なことが明らかとなった. 本研究は, NEJM誌において発表された.
FLT180a (verbrinacogene setparvovec) は, 合成キャプシドと機能獲得タンパク質を用いた肝臓指向性AAV遺伝子治療で, 血友病B患者の第Ⅸ因子レベルを正常化させる.
10人の患者に3.84×1011vg/1kg, 6.40×1011vg/1kg, 8.32×1011vg/1kg, 1.28×1012vg/1kgの4種類のFLT180aベクターゲノム投与量のいずれかが投与された.
👨⚕️監修医のコメント
最近、 第2相試験や今回のように1/2相試験結果が5大雑誌に掲載されることが多くなりました. 編集者側が注目される治療を先取りでどんどん掲載している感がありますが, 長期アウトカムのように時間による評価も必要な場合があるので注意が必要ですね.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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