海外ジャーナルクラブ
2年前
Paivaらは, 多発性骨髄腫 (MM) 患者を対象に維持療法中の微小残存病変 (MRD) の予後予測能を無作為化プラセボ対照第Ⅲ相試験で検討 (TOURMALINE-MM3 および MM4試験) . その結果, MRDの経時的な変化が PFS リスクに大きく影響するため, 1ポイントのMRD 評価での予後予測には限界があることが確認された. 本研究は, Blood誌において発表された.
本研究結果から, ある指標の経時的な変化が 転帰に大きく影響するため, 1ポイント 評価での予後評価に限界がある. そのためある指標が陰性から陽性に変化した患者においては進行リスクが増加するため注意が必要である, とということができます. これは実臨床における普遍的な原理の1つと言えると思います.
MMにおいて, 微小残存病変 (MRD) の評価は治療期間の目安になると考えられる. しかし, 維持療法中のMRDに関する縦断的データは限られている.
MRDの経時的な変化が PFS リスクに大きく影響するため, 1ポイントでのMRD 評価は予後評価に限界がある. このことから, 維持療法中の適切なエンドポイントはMRD陰性であり, MRD陰性からMRD陽性に変化した患者においては進行リスクが増加する.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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