救急車ついに有料化?病院収容所要時間を都道府県比較
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HOKUTO通信

20日前

救急車ついに有料化?病院収容所要時間を都道府県比較

救急車ついに有料化?病院収容所要時間を都道府県比較
三重県松阪市は、 救急搬送された患者のうち、 入院に至らなかった軽症患者から保険適用外の 「選定療養費」 として1人 (件) につき7700円 (税込) を6月から徴収すると発表しました。 近年、 救急搬送は増え続け、 病院収容の所要時間も増加の一途をたどっており、 その対策の一つでもあります。 今回は、 病院収容の所要時間を都道府県別に見ていきます。 

三重県松阪市の実情

「助かる命も助からなくなる」

7700円を徴収する3つの基幹病院では、 これまでも通常の外来診療で選定療養費を徴収しています。 選定療養費は、 200床以上の大きな病院をかかりつけ医療機関の紹介状なしで受診した際に徴収することが義務付けられているもの。 一部メディアでは 「救急車の有料化」 のように報道されましたが、 今回は選定療養費制度に沿った実費の徴収という位置づけです。

市が徴収対象に救急搬送を加えるのは、 受診の適正化を促す狙いがあります。 松阪エリアの救急出動件数は右肩上がりで増加し、 2023年は過去最多の1万6000件超となりました。 一方、 そのうち5~6割は入院を必要としない軽症者で不要不急の要請も後を経たないといいます。

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市や病院などの関係機関が 「このままでは助かるはずの命が助からなくなる」 として協議を重ね、 不要不急の出動要請を抑制するため、 選定療養費を救急搬送にも適用することを決めました。 2024年4月から始まる医師の働き方改革も念頭にあったそうです。

紹介状持参者などは無料

救急搬送で入院にならなくても、 紹介状の持参者や公費負担医療制度の対象者、 医師が必要と認めた場合などは無料の方針です。

全国の病院収容時間 10年で8.5分遅く

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総務省 : 報道資料 「令和5年版 救急・救助の現況」 図11より

ご存知の通り、 松阪市特有の事情ではなく、 全国的にも同様の傾向です。 救急搬送件数は増え続けており、 119番から救急隊の現場到着までにかかる時間や、 病院収容までにかかる時間も増加し続けています。

総務省が2024年1月に発表した 「令和5年版 救急・救助の現況」 によると、 病院収容の所要時間 (2022年) は全国平均で47.2分でした。 2012年は38.7分で、 ここ10年で8.5分遅くなっています。

東京は唯一60分超え、 最も早いのは富山

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総務省 「令和5年版 救急・救助の現況」 救急編・別表9の1より作成

総務省の資料を基に都道府県別に比較すると、 最も時間がかかるワースト1位は東京の66.9分で、 47都道府県で唯一60分を超えました。 ワースト2位は千葉 (56分)、 ワースト4位は埼玉 (53.2分) と首都圏が並びました。

一方、 最も収容が早いのは富山県 (34.8分) で、 2位は愛知県 (35.7分)、 3位は沖縄県 (36.4分) でした。

救急搬送の増加による病院の受け入れ能力の限界や、 「コンビニ受診」 による救急車の逼迫、 道路事情など様々な事情があるとは思います。コロナの影響もあるとはいえ、 全都道府県で前年より所要時間が増加していることは憂慮するべき事態といえるでしょう。

救急車の有料化、 どう考える?

松阪市の事例は 「救急車の有料化」 ではありませんが、 有料化を求める医師も多いです。

有料化のメリットは、 先ほど触れた 「軽症者のコンビニ受診の抑制」 や、 出動費用の削減などが挙げられます。 救急車の出動費用は1回当たり4万5000円といわれています。 2022年の救急車による救急搬送は約723万件なので、 年間約3250億円のコストがかかっている計算です

一方、 デメリットは 「生活困窮者が救急要請をためらる可能性がある」 「軽症であっても緊急性の高い傷病者もおり、 救急隊では判断が難しい」 などが挙げられます。

参考資料

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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