HOKUTO編集部
12ヶ月前
StageⅡ~Ⅲのトリプルネガティブ乳癌 (TNBC) の術後患者に対し、 標準的な化学療法 (パクリタキセル+ddAC/EC) へのアテゾリズマブ上乗せ効果を、 化学療法単独を対照に検証した第III相ランダム化比較試験ALEXANDRA/IMpassion030の結果より、 無浸潤疾患生存期間 (iDFS) の有意な延長は認められなかった。 ベルギー・Institut BordetのMichail Ignatiadis氏が発表した。
TNBCは免疫原性が高く、 抗PD-L1抗体アテゾリズマブとナブパクリタキセルの併用療法は、 PD-L1 陽性の転移性TNBCに対して承認されている。
早期病変に対する術後免疫療法は、 他の固形癌において転帰の改善が認められているが、 早期TNBCにおける化学療法併用の抗PD- (L) 1抗体を使用する最適なタイミングは不明であった。 本試験では、 標準的なアントラサイクリンおよびタキサンベースの術後療法へのアテゾリズマブの上乗せ効果が検討された。
StageⅡ~ⅢのTNBCの術後患者
登録された2,199例を、 以下の2群に1 : 1で割り付け
主要評価項目
副次的評価項目
25ヵ月
HR 1.12 (95%CI 0.87-1.45)、 p=0.37
HR 1.03 (95%CI 0.75–1.42)
HR 1.20 (95%CI 0.82–1.75)
試験期間中のAEの発現率
Grade3~4の治療関連AEの発現率
StageⅡ~ⅢのTNBCの術後患者において、 アントラサイクリンおよびタキサンベースの化学療法にアテゾリズマブを追加しても、 iDFSに対する有効性は認められず、 AEはアテゾリズマブ群で多かった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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