海外ジャーナルクラブ
1年前
Degeneffeらは、 髄膜腫と乳癌の関連性を、 系統的レビューとメタアナリシスで検討。 その結果、 髄膜腫の女性患者では乳癌のオッズ比が一般女性集団に比べて10近くと高いことが明らかになった。 本研究はJAMA Netw Open誌において発表された。
一般的にオッズ比が5を超える場合、 本研究のようにオッズ比10というのは少し特殊な患者群 (疾患が特殊というよりも一部しかincludeされていない) の解析の可能性が否定できません。
髄膜腫と乳癌の潜在的関係は70年前に示唆された。 しかし、 現在に至るまで、 このテーマに関する決定的な証拠は得られていない。
髄膜腫および乳癌と診断された女性について報告した研究
髄膜腫を有する女性患者における乳癌の有病率と、 乳癌を有する女性患者における髄膜腫の有病率
髄膜腫の女性患者 (13研究) における乳癌の有病率は、 全集団よりも有意に高いことが明らかになった。
乳癌患者 (11研究) における髄膜腫発生率は、 ベースライン集団における発生率よりも高かった。 しかし、 ランダム効果モデルによる差は統計的に有意ではなかった。
髄膜腫と乳がんの関連に関するこの大規模系統的レビューおよびメタアナリシスにより、 髄膜腫の女性患者では乳がんのリスクが一般女性集団に比べて高いことが示唆された。 これらの所見は、 髄膜腫の女性患者は乳癌のスクリーニングをより集中的に受けるべきであることを示唆している。 この関連を引き起こす因子を特定するためには、 さらなる研究が必要である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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