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2ヶ月前

Baskaraneらは、 癌患者の化学療法誘発性手足症候群 (HFS) 予防における薬物療法の有効性について、 関連する無作為化比較試験 (RCT) を対象としたシステマティックレビューおよびネットワークメタ解析で評価した。 その結果、 外用ジクロフェナクが最も有力なエビデンスを有する予防薬であることが示された。 本研究はJAMA Dermatol誌において発表された。
各研究でHFSの評価に用いられた重症度分類が異なっており、 結果の比較可能性に影響する可能性があります。
HFSは、 化学療法、 特にカペシタビンにおいて一般的に認められる用量制限毒性である。 患者の生活の質 (QOL) に大きな影響を及ぼし、 治療効果を損なう可能性があるにもかかわらず、 効果的な予防戦略は依然として限られている。
PubMed、 Embase、 およびCochrane CENTRALを対象としたシステマティックレビューで同定した第Ⅱ相または第Ⅲ相RCT17件 (癌患者2,192例、 年齢中央値 57歳 [範囲 56-61歳]) のデータを用いて、 HFS予防における薬物療法の有効性をネットワークメタ解析で評価した。
データ抽出は2人の査読者により実施され、 意見の相違は合意により解決した。 バイアスのリスクはCochraneバイアスリスク評価ツールを用いて評価した。 また、 頻度論的ランダム効果モデルによるネットワークメタ解析を実施した。
主要評価項目はGrade2以上のHFSの発現率、 副次評価項目は全GradeのHFS発現率とし、 オッズ比 (OR) と95%CIを推定した。 順位付けはPスコアおよび累積順位曲線下面積 (SUCRA) 値を用いて評価した。
外用silymarin (OR 0.08 [95%CI 0.01-0.71])、 外用ジクロフェナク (OR 0.23 [95%CI 0.08-0.62])、 ピリドキシン400mg (OR 0.28 [95%CI 0.09-0.88])、 およびセレコキシブ (OR 0.41 [95%CI 0.18-0.95]) は、 プラセボと比べてGrade2以上のHFS発現率を有意に減少させた。
外用ジクロフェナク (OR 0.30 [95%CI 0.13-0.69]) およびセレコキシブ (OR 0.46 [95%CI 0.22-0.94]) は、 全GradeのHFS発現率も減少させた。
一方、 外用silymarinおよびピリドキシン400mgは全GradeのHFSに対するベネフィットを示さず、 mapisalはHFSリスクを増加させた (OR 3.04 [95%CI 1.07-8.64])。
順位付け解析では、 外用silymarin (SUCRA値 0.91) および外用ジクロフェナク (同 0.76) が最も高いSUCRA値を示した。
著者らは 「本研究の結果、 外用ジクロフェナクおよび外用silymarinがHFS予防に最も有効な薬剤であった。 ただし、 外用silymarinの有効性については、 より大規模なRCTによる確認が必要である。 効果推定値と研究の質の両面から、 外用ジクロフェナクが最も有力なエビデンスを示す薬剤として支持された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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