【J Clin Oncol】再発/難治性iNHL/aNHLへのモスネツズマブ、 長期有効性は?
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海外ジャーナルクラブ

4ヶ月前

【J Clin Oncol】再発/難治性iNHL/aNHLへのモスネツズマブ、 長期有効性は?

【J Clin Oncol】再発/難治性iNHL/aNHLへのモスネツズマブ、 長期有効性は?
Buddeらは再発/難治性の低悪性度または進行性B細胞性非ホジキンリンパ腫 (iNHL/aNHL) 患者を対象に、 抗CD20/CD3二重特異性抗体モスネツズマブの安全性および有効性について、 第Ⅰ/Ⅱ相試験で評価した。 その結果、 同薬の投与により、 持続的寛解をもたらすことが示された。 今回の研究では同試験における長期フォローアップ (中央値3.5年) の成績が、 J Clin Oncolにおいて発表された。

📘原著論文

Durable Responses With Mosunetuzumab in Relapsed/Refractory Indolent and Aggressive B-Cell Non-Hodgkin Lymphomas: Extended Follow-Up of a Phase Ⅰ/Ⅱ Study. J Clin Oncol. 2024 Mar 28:JCO2302329. PMID: 38547425

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

結論の一部にmosunetuzumab was efficaciousと書いてありますが、 efficaciousはefficacyに通じる、 ある特定の集団に効果があるというアカデミアにおける適切な表現となっています。

🔢関連コンテンツ

Ann Arbor分類

ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫の病期分類

IPI

アグレッシブリンパ腫の国際予後指標

FLIPI / FLIPI2

濾胞性リンパ腫国際予後指標

中央値3.5年の長期成績を報告

今回は、 追跡期間中央値3.5年時における、担当医による奏効持続性の最新解析結果が報告された。

対象

再発/難治性のiNHL/aNHL患者

介入

第Ⅰ/Ⅱ相試験におけるモスネツズマブの用量漸増段階投与

モスネツズマブは6~12ヵ月の固定期間で投与

主要評価項目

全奏効率 (ORR)、 奏効期間 (DoR)

副次評価項目

再治療後の奏効率および完全奏効率

全奏効例のDoR中央値は23.2ヵ月

完全奏効 (CR) または部分奏効 (PR) 率

  • iNHL患者 : 65.7%
  • aNHL患者 : 36.4%

iNHLの詳細結果

全奏効例におけるDoR中央値

23.2ヵ月

(95%CI 13.8ヵ月-NE)

CR例におけるDoR中央値

未到達であった

(95%CI 21.0ヵ月-NE)

追跡期間中央値38.9ヵ月の結果、 CR例では26ヵ月を超える再発は認められなかった。

aNHLの詳細結果

全奏効例におけるDoR中央値:7.8ヵ月

(95%CI 4.6~22.8ヵ月)

治療後に進行し、 モスネツズマブによる再治療を受けたCR12例のうち、 83.3%が客観的奏効を示し、 58.3%が2回目のCRを達成した。

固定期間の治療で持続的寛解か

Budde氏らは、「本研究は、 再発/難治性のiNHLおよびaNHL患者に対して二重特異性抗体を用いた最も長い追跡調査であり、 モスネツズマブによる固定期間の治療は、 同患者に持続的な寛解をもたらす可能性がある」と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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