HOKUTO編集部
5ヶ月前
本コンテンツはNational Comprehensive Cancer Network (NCCN) のガイドラインについて、 専門医の視点からわかりやすい解説を行う企画です。 最新の情報が紹介されておりますので、 是非とも臨床の参考としていただければ幸いです。
初発症例では自家移植の適応があるかを検討することが重要であるが、 進行した段階で診断されると心臓等の臓器障害の為にすぐに自家移植を行うことは困難であることが多く、 治療を進める中で自家移植の適応となりそうかを検討していくことが重要である。
ある程度の改善傾向が認められ自家移植の適応となりそうであれば、 造血幹細胞採取のみ先に行い、 自家移植のタイミングを見計らうような戦略が良い。 逆に早期に診断された場合には比較的早いタイミングで自家移植を予定していくことが勧められる。
1次治療としては、 ダラツムマブ皮下注+VCD (ボルテゾミブ、 シクロフォスファミド、 デキサメタゾン) 療法がカテゴリー1で勧められている。 このような強い推奨はANDROMEDA試験においてVCDにダラツムマブ皮下注の有無をランダム化した大規模な試験にて有用性が示されたことに基づいており、 米国食品医薬品局 (FDA) においても本レジメンが承認されている。
アミロイドの沈着自体に直接作用する有効な治療というのが現状ではないところだが、 最近birtamimabというアミロイドに対する抗体薬の開発なども進められており、 進行した段階で診断された症例においても臓器障害がより改善できるようなことにつながることを期待したい。
📝Mayo Stage IVのALアミロイドーシスにbirtamimab併用が有望
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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