海外ジャーナルクラブ
6日前

Clarençonらは、 中~遠位血管閉塞 (MDVO) による急性期脳梗塞への血栓回収術について、 内科治療単独と比較する無作為化比較試験 (DISCOUNT) を実施した。 その結果、 3ヵ月時点の良好な臨床転帰は血栓回収群で62%、 対照群で68%であり、 両群間で有意差は示されなかった。 一方、 症候性頭蓋内出血は血栓回収群で多かった (11% vs 3%)。 試験結果はJAMA誌に発表された。
フランスの法的要件により、 同意が得られた患者のみを解析対象としたため、 救急診療の状況下で本来行うべきITT解析を実施できなかった点がlimitationです。
中~遠位血管閉塞 (MDVO) による急性期脳梗塞に対する血栓回収療法の有効性・安全性を示すエビデンスは限られている。
本試験は、 フランスの22施設で実施された無作為化比較試験である。 対象は発症8時間以内の一次性MDVOによる急性期脳梗塞患者、 または最終健常確認時刻から24時間以内かつFLAIR画像に高信号域を認めない患者であり、 以下の2群を比較した。
主要評価項目は3ヵ月時点の良好な臨床転帰とした。
なお中間解析にて、 有効性が期待できないこと、 および血栓回収療法群で症候性頭蓋内出血の発生率が高かったことから早期に中止された。
3ヵ月時点の良好な臨床転帰において、 血栓回収群は対象群を上回らなかった。
3ヵ月時点の良好な臨床転帰
OR 0.73 (95%CI 0.40-1.31、 p=0.29)
死亡率に差はなかったものの、 血栓回収群では、 症候性頭蓋内出血およびくも膜下出血、 塞栓子移動の発生率が高まった。
症候性頭蓋内出血
p=0.008
くも膜下出血
p<0.001
塞栓子移動
p=0.04
死亡
p=0.49
著者らは、 「MDVOに関連した急性期脳梗塞患者における血栓回収療法の追加は、 内科治療単独と比較して3ヵ月時点の良好な臨床転帰の割合を高めなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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