HOKUTO編集部
1年前
医薬品医療機器総合機構 (PMDA) は、 2023年8月に11種類の医薬品が厚生労働省から承認を受けたと発表した。 うち新薬は2剤であり、 残る9剤は一部変更承認である。
ルキソリチニブ
JAK阻害薬ルキソリチニブ (商品名ジャカビ) は、 造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(GVHD)でステロイド剤投与で効果不十分な患者に対する治療薬として追加承認された。 GVHDの治療においては、 現在の標準治療は、 副腎皮質ステロイド (ステロイド) の全身投与とされているが、 およそ半数の患者がステロイド抵抗性を来すとされる。 そのような患者では二次治療が必要となるが、 国内では保険償還されている薬剤も限られていたことから、 より有効で安全な治療法が望まれていた。
トラスツズマブ デルクステカン
抗HER2抗体薬物複合体であるトラスツズマブ デルクステカン (商品名エンハーツ) は、 がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発非小細胞肺癌(NSCLC)に対して、 追加承認された。 同薬は、 HER2遺伝子変異陽性のNSCLC患者を対象に承認された、 本邦初の抗HER2療法となる。 また、 国内で承認を受けた適応がん種は、 乳癌、 胃癌に続いて3つ目となる。
オラパリブ
PARP阻害薬オラパリブ (商品名リムパーザ) は、 BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)を適応として、 ホルモン療法薬(抗アンドロゲン薬)であるアビラテロンおよびプレドニゾロンとの併用療法で追加承認された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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