海外ジャーナルクラブ
2年前
Hamadaらは、 膵管内乳頭粘液性腫瘍 (IPMN) 患者2,829名を対象に、 短期および長期の膵臓癌の発生リスクを検討。 その結果、 5mm以上の主膵管拡張を有するIPMNは、 主膵管拡張を有しないIPMNと比較して、 膵臓癌の高い有病率および発生率と関連していた。 本研究は、 Clin Gastroenterol Hepatol誌において発表された。
単施設研究というのが確かに最大のlimitationと言えると思いますが、 逆にこれだけの規模の研究を単施設で行える強いimpactととも言えると思います。
主膵管の拡張は、 IPMNに対する外科的適応となっている。 しかし主膵管拡張を伴ったIPMNの長期転帰を検討した研究はほとんどない。
主膵管≧5mmの患者282名を含むIPMN患者2,829名
競合リスク比例ハザードモデルを用いて、 潜在的交絡因子を調整した上で、 膵臓癌の発生率に関する部分分布ハザード比 (SHR) を推定。
主膵管拡張を伴う患者282名の短期転帰の分析では、 26% (72名) が外科的または非外科的な精査に基づいて膵臓癌と診断された。
168名の長期経過観察中に、 14% (24名) が膵臓癌と診断された。
主膵管 5-9.9 mmの患者
主膵管 ≧ 10mmの患者
試験開始時点で主膵管拡張を有するIPMNは、 主膵管拡張を有しないIPMNと比較して、 膵臓癌の高い有病率および発生率と関連していた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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