海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前

Daverらは、 強化化学療法 (IC) が不適応な急性骨髄性白血病 (AML) の1次治療として、 BCL-2阻害薬ベネトクラクス+DNAメチル化阻害薬アザシチジン+抗CD47抗体magrolimabの有効性および安全性を、 ベネトクラクス+アザシチジンを対照に海外多施設共同第Ⅲ相無作為化比較試験ENHANCE-3で評価した。 その結果、 中間解析において、 magrolimab上乗せによる便益性が認められず試験が中止され、 その後の最終解析において全生存期間 (OS) の改善も認められなかった。 本研究はBlood誌において発表された。
本解析ではTP53変異を有する低ベネフィット群が両治療群で予後不良を示し、 この集団における依然として大きなアンメットニーズが明らかとなりました。
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ICは、 AML患者に対する1次治療において依然として中核を成しているが、 高齢や併存疾患により、 実臨床で施行された割合はおよそ半数に留まっている。
ICが不適応な患者では、 ベネトクラクス+DNAメチル化阻害薬 (例えばアザシチジン) が標準的な1次治療の選択肢となるが、 結果として転帰は改善するものの、 多くの患者で長期生存は得られていない。
そこで本研究では、 ベネトクラクス+アザシチジン+magrolimabのベネトクラクス+アザシチジンに対する優越性を第Ⅲ相無作為化比較試験ENHANCE-3の最終解析で検証した。
ICが不適応で未治療のAML患者378例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目はOS、 重要な副次評価項目は完全寛解 (CR) 率、 安全性などであった。
無作為化後、 事前に規定された中間解析においてmagrolimab上乗せによる便益性が認められなかったことから、 試験は中止された。
試験終了後の最終解析における追跡期間中央値は、 magrolimab併用群が7.6ヵ月、 対照群が7.4ヵ月であった。
OS中央値はそれぞれ10.7ヵ月、 14.1ヵ月で、 両群間に有意差は認められなかった (HR 1.178 [95%CI 0.848-1.637)。
また、 6サイクル以内のCR率は、 それぞれ41.3%、 46.0%であった。
magrolimabを上乗せしたことで、 致死的な有害事象が増加し (19.0% vs 11.4%)、 主にGrade5の感染症 (11.1% vs 6.5%) および呼吸器イベント (2.6%vs 0%) によるものであった。 一方で、 Gradeを問わない感染症、 発熱性好中球減少症、 好中球減少症の発現率は両群間で同程度であった。
著者らは 「本研究において、 magrolimabを上乗せすることでOSは改善されなかった。 この結果は、 ICが不適応で未治療のAML患者の予後を改善することの難しさを浮き彫りにした」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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