【Blood】AMLに対するMagrolimabとの3剤併用療法の有効性は?
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海外ジャーナルクラブ

4ヶ月前

【Blood】AMLに対するMagrolimabとの3剤併用療法の有効性は?

【Blood】AMLに対するMagrolimabとの3剤併用療法の有効性は?
Daverらは、 強化化学療法 (IC) が不適応な急性骨髄性白血病 (AML) の1次治療として、 BCL-2阻害薬ベネトクラクス+DNAメチル化阻害薬アザシチジン+抗CD47抗体magrolimabの有効性および安全性を、 ベネトクラクス+アザシチジンを対照に海外多施設共同第Ⅲ相無作為化比較試験ENHANCE-3で評価した。 その結果、 中間解析において、 magrolimab上乗せによる便益性が認められず試験が中止され、 その後の最終解析において全生存期間 (OS) の改善も認められなかった。 本研究はBlood誌において発表された。

📘原著論文

The ENHANCE-3 study: venetoclax and azacitidine plus magrolimab or placebo for untreated AML unfit for intensive therapy. Blood. 2025 Jul 31;146(5):601-611. PMID: 40233321

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本解析ではTP53変異を有する低ベネフィット群が両治療群で予後不良を示し、 この集団における依然として大きなアンメットニーズが明らかとなりました。

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背景

ICが不適応なAMLの標準的な1次治療で多くが長期生存を得られず

ICは、 AML患者に対する1次治療において依然として中核を成しているが、 高齢や併存疾患により、 実臨床で施行された割合はおよそ半数に留まっている。

ICが不適応な患者では、 ベネトクラクス+DNAメチル化阻害薬 (例えばアザシチジン) が標準的な1次治療の選択肢となるが、 結果として転帰は改善するものの、 多くの患者で長期生存は得られていない。

そこで本研究では、 ベネトクラクス+アザシチジン+magrolimabのベネトクラクス+アザシチジンに対する優越性を第Ⅲ相無作為化比較試験ENHANCE-3の最終解析で検証した。

研究デザイン

標準治療+magrolimab vs 標準治療

ICが不適応で未治療のAML患者378例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。

  • magrolimab併用群 : 189例
ベネトクラクス (1日目100mg、 2日目200mg、 以後400mgを連日投与) +アザシチジン (75mg/m²を1~7日目に投与) +magrolimab (1、 4日目に1mg/kg、 8日目に15mg/kg、 11、 15日目に30mg/kg、 その後週1回5週間、 以後隔週に投与)
  • 対照群 : 189例
ベネトクラクス (同上) +アザシチジン (同上)

主要評価項目はOS、 重要な副次評価項目は完全寛解 (CR) 率、 安全性などであった。

結果

中間解析でmagrolimab上乗せによる便益性が認められず試験中止

無作為化後、 事前に規定された中間解析においてmagrolimab上乗せによる便益性が認められなかったことから、 試験は中止された。

最終解析においてmOSは改善せず

試験終了後の最終解析における追跡期間中央値は、 magrolimab併用群が7.6ヵ月、 対照群が7.4ヵ月であった。

OS中央値はそれぞれ10.7ヵ月、 14.1ヵ月で、 両群間に有意差は認められなかった (HR 1.178 [95%CI 0.848-1.637)。

また、 6サイクル以内のCR率は、 それぞれ41.3%、 46.0%であった。

致死的な有害事象が増加

magrolimabを上乗せしたことで、 致死的な有害事象が増加し (19.0% vs 11.4%)、 主にGrade5の感染症 (11.1% vs 6.5%) および呼吸器イベント (2.6%vs 0%) によるものであった。 一方で、 Gradeを問わない感染症、 発熱性好中球減少症、 好中球減少症の発現率は両群間で同程度であった。

結論

magrolimab上乗せでmOSは改善せず、 予後改善の難しさが浮き彫りに

著者らは 「本研究において、 magrolimabを上乗せすることでOSは改善されなかった。 この結果は、 ICが不適応で未治療のAML患者の予後を改善することの難しさを浮き彫りにした」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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