海外ジャーナルクラブ
1時間前

国立がん研究センター中央病院の金光幸秀氏らの研究グループは、 切除可能な大腸癌肝転移 (CRLM) 患者を対象に、 肝切除後の術後療法としてmFOLFOX6の有効性について、 全生存期間 (OS) を中心に肝切除単独を対照とした第Ⅱ/Ⅲ相無作為化比較試験JCOG0603の長期追跡調査で評価した。 その結果、 術後療法のmFOLFOX6は5年無病生存 (DFS) 率を有意に改善した一方で、 長期OSの改善は認められなかった。 本研究はJ Clin Oncol誌において発表された。
腫瘍生物学的データが限られており、 腫瘍の生物学的多様性が長期予後に影響する可能性がありますが、 トランスレーショナル解析は必須ではありませんでした。
4個以上の大腸癌肝転移、 術後オキサリプラチン肝動注でh-RFS倍増
JCOG0603試験の主解析では、 大腸癌肝限局転移 (CRLM) に対して、 肝切除単独と比べて肝切除後の術後療法としてmFOLFOX6を施行することでDFSが改善することが示されたものの、 OSのデータはimmatureであった。
本研究では、 同試験の長期追跡調査でOSについて評価した。
大腸腺癌で肝転移数に制限のない適格患者300例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた。
主要評価項目はDFS、 副次評価項目はOSであった。
無病生存患者における追跡期間中央値7.7年時点で、 死亡が術後療法群で54例 (35.8%)、 肝切除単独群で51例 (34.2%) に認められた (HR 1.07 [95%CI 0.73-1.57])。
5年OS率は術後療法群が73.4% (95%CI 65.5-79.7)、 肝切除単独群が80.1% (95%CI 72.6-85.7)、 7年OS率はそれぞれ69.4% (95%CI 61.2-76.2)、 72.4% (95%CI 64.2-79.1) であり、 OSにおいて両群間に有意差は認められなかった (HR 1.07 [95%CI 0.73-1.57]、 p=0.736)。
5年DFS率は術後療法群が49.7% (95%CI 41.5-57.3) であり、 肝切除単独群の40.5% (95%CI 32.5-48.3) と比べて有意に改善した (HR 0.72 [95%CI 0.54-0.97]、 片側p=0.014)。
術後療法群の1例はプロトコル治療関連毒性により死亡した可能性があり、 肝切除単独群の1例はプロトコル治療後の合併症により死亡した。
著者らは 「切除可能なCRLMの長期OSにおいて、 術後療法群と肝切除単独群の両群間で有意差は認められなかった。 術後療法としてmFOLFOX6は再発を遅らせる可能性があるものの、 長期OSは改善しなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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