「『最期は住み慣れた場所で』を叶えたい」 なんと さとやま診療所院長・髙瀬義祥先生 (後編)
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インタビュー

25日前

「『最期は住み慣れた場所で』を叶えたい」 なんと さとやま診療所院長・髙瀬義祥先生 (後編)

 「『最期は住み慣れた場所で』を叶えたい」 なんと さとやま診療所院長・髙瀬義祥先生 (後編)
埼玉県出身の髙瀬義祥氏は、 富山県特別枠 (いわゆる地域枠) で富山大学医学部へ進学し、 初期研修期間中から富山県内で総合診療医・家庭医としての経験を積んだ。 9年間の義務年限を終えた2026年4月、 同じく総合診療医・家庭医である妻とともに、 南砺市で在宅医療を主軸とした診療所を開設した。 現状と今後のビジョンを聞いた。 

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1ヵ月半で3人を看取り

――在宅医療を主軸とした診療所を立ち上げたのはなぜでしょうか。

「南砺市内で積極的に訪問診療をしている診療所がほぼなかったからです。 市の人口は約4万4000人 (2026年5月末)、 高齢化率は約40%と全国平均を上回り、 面積の約8割を森林が占めます。 市街地だけでなく山間部の集落にも暮らす人がいて、 『住み慣れた地域で生きていきたい』という人たちの暮らしを支えたいと思い、 開業しました」

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※写真はイメージです

――保険診療の開始から間もないですが、 どのような患者さんからの依頼が多いのでしょうか。

「がんなどの終末期や老衰、 自然死を迎えようとしている方からの依頼が多いです。 ゴールデンウィークやお盆、 年末年始は家族が集まる機会であり、 入院患者さんが自宅に帰りたいと考えるきっかけになります。 連休に向けて一旦退院し、 そのまま在宅で最期を迎えたいという相談を4月に複数受け、 5月からその実現に向けて動いてきました」

「これまでに3人を看取りました。 『最期は住み慣れた場所で』という患者さんの思いを叶えられるのは、 大きなやりがいです。 日記に『やっぱり家はいい』と書き残していた方もいました」

患者や家族と共に過ごす時間を重視

――総合診療医の魅力とは。

「目の前の患者さんや地域のためになることなら、 たいていのことが仕事として認められる“自由さ”です。 がんの終末期で自宅療養する患者さんが『食欲はないがフルーツなら食べられるかも』というので、 家にあったマンゴーを持っていって一緒に食べたことがあります。 お祭りが好きなのにがんで動けない患者さんを、 お祭りに連れていって一緒に楽しんだこともありました」

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「在宅で亡くなった患者さんの家族には、 『自分のせいで亡くなったのでは』と後悔する方もいます。 看取り後は四十九日までの間にスタッフと『お悔やみ訪問』を行い、 ご家族から故人の話をうかがって、 一緒に懐かしんだり悲しんだりする時間を大切にしています」

声をかけてもらえる 「まちのおじさん」 として

――今後は医学部生や研修医、 専攻医も受け入れる予定だそうですね。

「診療所は地域と近く、 病気かどうかもわからない『普通の相談』を受ける機会がたくさんあります。 在宅医療の研鑽を積みたい人はもちろん、 地域との近さや医療の不確実性、 組織マネジメントを学びたい人にも、 診療所はもってこいだと考えています」

――今後の目標を教えてください。

「今は完全予約制ですが、 ゆくゆくは総合診療科として、 外来にも積極的に関わる体制へと発展させ、 南砺市全体の医療の底上げに貢献したいと考えています。 また、 住民の1人として南砺市と関わり、 相談に乗ったり一緒にイベントをしたりと、 用があってもなくても声をかけてもらえる『まちのおじさん』になるのが目標です」

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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