【Lancet】CRT左室リード最遅延部位への留置、 転帰改善せずリード合併症増
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海外ジャーナルクラブ

1日前

【Lancet】CRT左室リード最遅延部位への留置、 転帰改善せずリード合併症増

【Lancet】CRT左室リード最遅延部位への留置、 転帰改善せずリード合併症増
Nielsenらは、 QRS幅が延長し、 心臓再同期療法 (CRT) の適応となる心不全患者を対象に、 電気的興奮が最も遅い部位を標的とした左室リード留置の有効性を無作為化比較試験で検討した。 その結果、 従来の後側壁非心尖部への留置と比べ、 死亡または心不全による予定外入院は減少せず、 リード関連合併症は多かった。 試験結果はLancet誌ならびに2026年8月28~31日に開催されたESC 2026で発表された。

📘原著論文

Targeted left ventricular lead placement in biventricular pacing for heart failure: a national, multicentre, double-blind, randomised controlled trial in Denmark. Lancet. 2026. PMID: 42673980

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

予測余命が2年以上の患者に限定され、 またLBBBまたはペーシングQRSの患者が大部分を占め、 その他のBBB患者は少数であり一般化可能性に制限があります。

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HOKUTO編集部

背景

心不全CRTの至適な左室リード留置部位は未確立

心不全に対するCRTでは、 左室リードの留置位置が治療効果を左右する重要な因子である。 観察研究では、 電気的興奮がより遅い部位への左室リード留置が、 良好な転帰と関連することが示唆されている。

研究デザイン

心不全1,001例を左室リード留置戦略別に無作為化

デンマークでデバイス植込みを行う全5大学病院において、 ガイドラインに基づく薬物療法下でも幅広いQRS波を有し、 両心室ペーシングの適応となる心不全患者1,001例を、 以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けた。

  • 介入群 : 499例
冠静脈洞分枝内で電気的興奮が最も遅い部位に左室リードを留置
  • 対照群 : 502例
後側壁の非心尖部分枝に左室リードを留置

ブロック無作為化を用い、 患者と試験担当者 (手術室スタッフを除く) は割付を盲検化された。

主要評価項目は、 死亡または心不全による初回の予定外入院までの期間とした。

結果

左室リード部位の電気的興奮が平均9ms遅延

追跡期間中央値は45.8ヵ月 (IQR 28.5-65.7ヵ月) であった。

左室リード部位における電気的活性化のタイミングは、 介入群で対照群より平均9ミリ秒遅かった (95%CI 5-13)。

最遅延部位へのリード留置で主要転帰は改善せず

死亡または心不全による初回予定外入院は、 介入群28%、 対照群26%に発生し、 両群間に有意差は認められなかった (HR 1.10 [95%CI 0.86-1.39]、 p=0.45)。

リード関連合併症は介入群で多い

全合併症の発生率は、 介入群71例 (14%)、 対照群64例 (13%) と同程度であったが、 リード関連合併症は介入群でより多く認められた。 介入群では手技関連死が1例発生した。

結論

最遅延部位への標的留置、 主要転帰を改善せず

著者らは、 「QRS幅が延長した心不全患者において、 電気的興奮が最も遅い部位を標的とした左室リード留置は、 後側壁の非心尖部に留置する従来法と比べ、 死亡または心不全による予定外入院を減少させなかった」と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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