海外ジャーナルクラブ
12ヶ月前
Chu氏らは、 未治療の進行性胸膜中皮腫患者を対象に、 標準化学療法 (白金製剤+ペメトレキセド) に抗PD-1抗体ペムブロリズマブを追加することによるOSへの影響を、 第III相国際非盲検無作為化比較試験を用いて検討した。 その結果、 ペムブロリズマブの追加はOSを有意に改善し、 忍容性も良好であった。 本研究はLancet誌に掲載された。
結果の解釈はさまざまですが、 本文中にあるように死亡リスクを21%減少させているのは間違いありません。 また非盲検のため、 介入群の有害事象の発生に影響しています。
未治療進行性胸膜中皮腫においては、 白金製剤 (シスプラチンまたはカルボプラチン) +ペメトレキセドによる化学療法が標準治療である。 この標準治療にペムブロリズマブを追加することで、 患者のOSが改善するという仮説を検証した。
未治療の進行性胸膜中皮腫で全身状態(EOCG PS)が0~1である18歳以上の患者
2017年1月31日~2020年9月4日に登録された440例を1 : 1の割合で無作為に振り分けた。
OS
有害事象の発現率
OS中央値
HR 0.79 (95%CI 0.64-0.98)、 両側p=0.0324
3年OS率
有害事象の発現率
有害事象の内訳
試験治療に関連したGrade3~4の有害事象の発現率
入院を要した重篤な有害事象の発現率
1つ以上の治療薬に関連したGrade5の有害事象の発現
未治療進行性胸膜中皮腫患者において、 標準的な化学療法にペムブロリズマブを追加投与することは忍容可能であり、 OSの改善に寄与した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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