海外ジャーナルクラブ
1時間前

Kocianらは、 早期子宮頸癌患者を対象に、 骨盤リンパ節郭清 (PLND) を省略したセンチネルリンパ節生検 (SLNB) 後のQOL、 下肢リンパ浮腫、 術後合併症を前向き多施設共同研究のSENTIXで検討。両側でセンチネルリンパ節 (SLN) が検出され、 凍結切片による術中迅速病理診断の結果が陰性で、 PLNDは行わない群 (SLNB単独群) と、SLNが片側のみ検出されたか、 いずれからも検出できなかった場合にPLNDを行う群 (PLND群) を比較した結果、SLNB単独群ではPLND群と比べてQOLが維持され、 下肢リンパ浮腫の頻度も低かった。 研究結果はGynecol Oncol誌に発表された。
術中迅速診断で微小転移・肉眼的転移が陰性の患者のみがPLNDを行わずSLNB単独となったため、 選択バイアスが生じる可能性があります
【NEJM】早期子宮頸癌、 センチネルリンパ節生検単独はリンパ節郭清に非劣性
前向き研究のSENTIXでは、 PLNDを省略したSLNBが、 参照基準値に対して無増悪生存期間 (PFS) で非劣性であることが示された。 本報告は同研究のQOL、 下肢リンパ浮腫、 術後合併症について検討した最終解析に関するものである。
対象は腫瘍径4cm以下の早期子宮頸癌患者で、 全例がSLNBを受けた。 両側でSLNが検出され、 凍結切片による迅速病理診断で陰性であった患者には追加の郭清を行わず、 片側のみ検出されたか、 いずれからも検出できなかった患者には片側または両側のPLNDを行った。
無作為化は行われず、 以下の2群で術後合併症、 リンパ浮腫、 QOLが比較された。
QOLはEORTC QLQ-C30を用い、 ベースライン、 6ヵ月、 12ヵ月、 24ヵ月の各時点で評価された。 下肢リンパ浮腫は主観的評価 (S-LLL) と客観的評価 (O-LLL)*の2通りで判定された。
SLNB単独群では全般的健康状態と機能スケールが維持された。 一方、 PLND群では複数の機能領域でわずかな低下がみられたが、 臨床的意義のある差の閾値には達しなかった。疲労と疼痛は術後一過性にみられ、 6~12ヵ月までに回復した。
重度のO-LLLは両群いずれも2%以下とまれであった。 S-LLLはPLND群の16%と比べてSLNB単独群では7%と低く、 SLNB後の下肢リンパ浮腫は軽症と判定される例が多かった。症候性リンパ嚢胞はまれで、 両群間に明確な差はみられなかった。
早期術後合併症の発生率はPLND群の21.5%と比べてSLNB単独群では12.5%と低かった (p=0.01)。 合併症の大半はGrade I-IIであった。
著者らは、 「SLNBはPLNDと比べてQOLの維持、 リンパ浮腫の発現頻度の低下やリンパ浮腫の程度がより軽症であること、 早期術後合併症の減少に関連していた」 と結論付けている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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