【Circulation】心電図非同期CTで評価したCAC、 心血管イベント予測能は同期CTと同等
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海外ジャーナルクラブ

8日前

【Circulation】心電図非同期CTで評価したCAC、 心血管イベント予測能は同期CTと同等

【Circulation】心電図非同期CTで評価したCAC、 心血管イベント予測能は同期CTと同等
Vergheseらは、 心血管疾患の既往がない2,472人を対象に、 多民族コホート研究MESA第5回調査で同日に撮影された同一参加者の心電図同期CTと心電図非同期CTのデータを用いて、 両CTに基づく冠動脈石灰化 (CAC) の関係とその後の心血管イベントとの関連を検討した。 その結果、心電図非同期CTでCACが認められなかった (CACスコア=0) 参加者と比べて、 心電図非同期CTでCACスコアが中等度または高度であった参加者では冠動脈疾患の発症リスクが有意に高かった。  一方、 心電図同期CTと非同期CTで評価したCACは極めて強い相関を示し、 心電図非同期CTで評価したCACは心電図同期CTで評価したCACと同等の性能で心血管イベントを予測することが示唆された。 研究結果はCirculation誌に発表された。

📘原著論文

Predictive Value of Coronary Artery Calcium Score From Nongated Chest CT Scans Compared With Gated Scans and Incidence of Cardiovascular Events. Circulation. 2026 Jul 28;154(4):302-312. PMID: 42507772

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究は第5回検査まで生存した参加者のみを対象としているため、 生存バイアスの影響を受けた可能性があります。 また、 CACスコアは非造影CTで評価されており、 本手法の適用は非造影CTに限られます。

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背景

心電図非同期胸部CTで評価したCACは心血管リスク層別化に有用か

心電図非同期胸部CTで偶発的に検出されるCACの予後予測能に関するデータは限られている。本研究では、 多民族コホート研究MESAの第5回調査で同日に撮影された同一参加者の心電図同期および非同期の胸部CTを一対とし、 両者で評価したCACと心血管イベントの関連について検討した。

研究デザイン

同日に同期・非同期CTを撮影した2,472例を解析

解析対象は、 2010年4月 ~ 2011年12月に同日に心電図同期および心電図非同期の胸部CTを受けた2,601人のうち、 冠動脈疾患および心血管疾患の既往がある106人と共変量欠測の23人を除外した2,472人であった。

読影は撮影方法を盲検化した中央判定機関で行われ、 心電図同期および非同期CTで評価したCACスコアと冠動脈疾患および心血管疾患の発症との関連はCox回帰モデルを用いて解析した*。

*統計解析: 同期CACと非同期CACの相関はPearson相関係数、 モデル性能はROC曲線とC統計量、 全体的な精度はBrierスコアで評価

結果

非同期CACスコア 300以上で冠動脈疾患リスクは5倍超

解析対象となった2,472人の53%が女性で、 人種構成は白人38%、 中国系13%、 黒人26%、 ヒスパニック/ラテン系23%であった。

解析の結果、 心電図非同期CTで評価したCACスコアが0の群と比べて、 心電図非同期CTで評価したCACスコアが中等度 (101~299) および高度 (300以上) の群では冠動脈疾患リスクが高かった (中等度 : HR 2.67、 95%CI 1.14-6.2、 高度 : HR 5.22、 95%CI 2.37-11.5)。

CACスコアの上昇に伴い心血管疾患リスクも段階的に上昇

心血管疾患についても同様に、 心電図非同期CTで評価したCACスコアが0の群と比べ同スコアが中等度および高度の群でリスクが高かった (中等度 : HR 2.31、 95%CI 1.32-4.04、 高度 : HR 2.89、 95%CI 1.68-4.96)。

判別能および精度の指標で心電図同期CACとの明確な差は認められず

心電図同期CTと非同期CTで評価した対数標準化CACスコアは極めて強い相関を示した (r=0.961, p<0.001)。 ROC曲線下面積 (AUC)、 C統計量、 Brierスコアについては心電図同期CTで評価したCACスコアと非同期CTで評価したCACスコアの間に統計学的に明確な差は検出されなかった。

結論

偶発的CACの定量化はリスク層別化の拡張性の高いアプローチに

著者らは、 「心電図非同期胸部CTで評価したCACは、 心電図同期CTで評価したCACと同等の性能で心血管イベントを予測した。 毎年極めて多くの非同期胸部CTが撮影されていることを考慮すると、 これらの画像からCACを定量評価し、 診療に取り入れることは、 個別化された心血管予防医療を広く実践するための拡張性 (スケーラビリティ) の高いアプローチとなる可能性がある」 と述べている。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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