海外ジャーナルクラブ
2年前
Mc Carthyらは、 初発の急性脳卒中患者と年齢・性別でマッチングした対照者を対象に、 睡眠障害症状と急性脳卒中のリスクの関連性を国際症例対照研究INTERSTROKEで検討。 その結果、 睡眠障害症状は一般的で、 脳卒中リスクの段階的な上昇と関連していることがわかった。 本研究はNeurology誌において発表された。
長時間睡眠(9時間以上)は7時間と比べて急性脳卒中のオッズが2.7程度と極めて高いようです。 病院では個室でなければ21時消灯のところもありますが、 朝6時までとするとちょうど9時間ですので非健康的、 ということになってしまいます…。
睡眠障害の症状は一般的で、 脳卒中の重要な修正可能な危険因子である可能性がある。
初発の急性脳卒中を呈した患者と、 年齢 (±5歳) ・性別でマッチングした対照者。
質問紙を基に前月の睡眠症状を評価し、 睡眠障害症状と急性脳卒中との関連を推定。
以下のものは、 急性脳卒中のオッズ増加と有意に関連していた。
睡眠時無呼吸 (OSA) スコア2-3 (OR 2.67、 95%CI 2.25-3.15) および5超 (OR 5.06、 95%CI 3.67-6.97) も、 急性脳卒中のリスクの有意な増加要因であり、 後者は段階的な関連が見られた。
より広範な調整後も、 大半の症状 (入眠・維持困難と予定外の昼寝は除く) で有意性が維持され、 脳卒中のサブタイプでも同様の所見が得られた。
睡眠障害症状は一般的であり、 脳卒中のリスクの段階的な増加と関連することがわかった。 これらの症状は、 個人のリスク上昇のマーカーである可能性もあれば、 独立した危険因子である可能性もある。 脳卒中予防のための睡眠介入の有効性を明らかにするために、 今後の臨床試験が必要である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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