【NEJM】CD7 CAR-T細胞療法とGVHD予防薬なしHSCTの逐次施行は安全で有効
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海外ジャーナルクラブ

16日前

【NEJM】CD7 CAR-T細胞療法とGVHD予防薬なしHSCTの逐次施行は安全で有効

【NEJM】CD7 CAR-T細胞療法とGVHD予防薬なしHSCTの逐次施行は安全で有効
Huらは、 再発/難治性CD7陽性白血病またはリンパ腫を対象に、 CD7 CAR-T細胞療法と同種造血幹細胞移植 (HSCT) の効果について、 これらの治療を逐次的に行う 「オールインワン」 戦略で検討した。 その結果、 同戦略は安全かつ有効であり、 重篤な有害事象は見られるが可逆的であることが示唆された。 本研究はNEJM誌において発表された。

📘原著論文

Sequential CD7 CAR T-Cell Therapy and Allogeneic HSCT without GVHD Prophylaxis. N Engl J Med. 2024 Apr 25;390(16):1467-1480. PMID: 38657244

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

本文中には正直な下記の記載があります。 Because we were evaluating a new therapeutic strategy, the findings of this study still need to be extended and confirmed in a larger and more homogeneous cohort of patients.

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CAR-T+同種HSCTの効果は不明

同疾患患者に対し、 CAR-T細胞療法と同種HSCTを統合することによるCAR-T細胞の機能の維持ならびに腫瘍制御の向上効果は明らかにされていない。

CAR-TによるCR例に対し、 GVHD予防なしでHSCTを実施

対象

再発または難治性のCD7陽性白血病またはリンパ腫患者 : 10例

介入

CAR-T細胞療法により血液学的回復が不完全な完全寛解 (CR) に至った10例全例に対し、 薬剤による骨髄破壊やGVHD予防薬の投与なしでハプロタイプ一致HSCTを行い、 有効性および安全性を評価した。

評価項目

  • 有害事象の発生および重篤度
  • 全生存期間 (OS)
  • 無病生存率 (DFS)

6例が完全寛解を維持

追跡期間中央値

15.1ヵ月 (範囲 3.1-24.0ヵ月)

有害事象の発生および重篤度

ハプロタイプ一致HSCT後、1例が13日目に敗血症性ショックと脳炎で死亡、 8例が完全ドナーキメリズムを達成、 1例に自己造血回復が認められた。

  • Grade4の汎血球減少 : 全例
  • Grade2のHSCT関連急性GVHD : 3例
  • 微小残存病変陰性の完全寛解維持 : 6例
  • CD7陰性白血病の再発 : 2例
  • 死亡 : 1 例 (3.7ヵ月時点)
敗血症性ショックによる

OS

1年推定OS率 : 68%

(95%CI 43-100%)

DFS

1年推定DFS率 : 54%

(同29-100%)

難治例に寛解をもたらす可能性

著者らは 「CD7 CAR-T細胞療法とハプロタイプ一致HSCTの逐次施行は、 安全かつ有効であり、 重篤であるが可逆的な有害事象を伴いつつも再発/難治性の造血器腫瘍患者に寛解をもたらすことが示唆された」 と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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