海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前

Maらは、 非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者における、 EGFRチロシンキナーゼ阻害薬 (EGFR-TKI) による心血管有害事象リスクを評価するネットワークメタ解析を実施した。 その結果、 第1世代および第3世代EGFR-TKIで、 プラセボに対し心臓有害事象リスクが増加し、 かつ第3世代でよりリスクが高まることが示された。 試験結果はBMJ誌に発表された。
最も高い心毒性リスクは第3世代EGFR-TKIと抗血管新生療法の併用で認められています。
EGFR変異を有する非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象とし、 EGFRチロシンキナーゼ阻害薬 (EGFR-TKI) に関連する心血管有害事象のリスクを評価した。
本研究は、 系統的レビューおよびネットワークメタ解析であり、 複数の論文データベースおよび3件の臨床試験レジストリーの開始時点から2024年11月20日までの文献を対象とした。 文献の選定条件は、 EGFR変異を有するNSCLC患者において、 EGFR-TKI単剤療法とプラセボまたは他の治療法を比較した無作為化比較試験である。
2人のレビュアーがデータを抽出しバイアスリスクを評価したうえで、 頻度主義的アプローチによるランダム効果ネットワークメタ解析を用いて、 各治療間の有害事象を比較した。 エビデンスの確実性は、 ネットワークメタ解析における信頼性評価手法を用いて評価した。 EGFR-TKIの世代間比較にはペアワイズメタ解析を実施した。
2万9,813例 (89件の無作為化比較試験) が対象となり、 平均追跡期間は2.18年であった。
プラセボと比較して、 第1世代および第3世代EGFR-TKIは心臓有害事象のリスク増加と関連しており、 第3世代の中では、 オシメルチニブおよびラゼルチニブが心臓有害事象と関連していた。
心臓有害事象リスク (vs プラセボ)
第3世代間の心臓有害事象リスク (vs プラセボ)
エルロチニブ/ゲフィチニブと抗血管新生療法の併用は血管有害事象と関連しており (高い確実性)、 オシメルチニブと抗血管新生療法の併用は心血管有害事象と関連していた (中程度~高い確実性)。
不整脈リスクは第3世代で有意に高く (OR 3.26、 95%CI 1.83-5.81、 高い確実性、 7.3%)、 オシメルチニブ単剤 (OR 3.35、 95%CI 1.75-6.40、 高い確実性、 6.2%) 、抗血管新生療法との併用においても同様であった。
Almonertinibは血管毒性と関連していた。
ペアワイズメタ解析では、 第3世代は第1世代と比較して、 あらゆるグレードおよびグレード3以上の心血管有害事象のリスクが高かった。
著者らは、 「EGFR変異を有するNSCLC患者において、 第1世代および第3世代EGFR-TKI単剤、 および抗血管新生療法との併用は、 心血管有害事象のリスク増加と関連していた。 第3世代は第1世代と比較して、 有害事象リスクが有意に高かった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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