
もし受験生に戻って医学部を選び直すなら、 自分が卒業した大学をまた選びますか?ーー。 HOKUTO編集部が医師会員に実施したアンケート結果を基に、 「母校愛」 の強さをランキング形式で紹介します。
アンケートは2024年9~10月、 HOKUTOアプリ上で行い、 医師会員3899人から回答を得ました (有効回答数 : 3875)。 設問に 「はい」 と答えた割合 (%) を 「母校愛指数」 とし、 指数が大きいほど母校愛が強いと仮定しました。 自由記述で選択した理由も聞きました。
1位東大、2位順大、3位北大
指数の平均は54。 母校愛が最も強かったのは東京大で、 指数は88に達しました。 2位は順天堂大 (指数80)、 3位は北海道大 (指数77) と続きました。 結果は以下の表の通りです。

HOKUTO編集部作成。 小数点第2位を四捨五入
ワーストは埼玉医科大

HOKUTO編集部作成。 小数点第2位を四捨五入。 *¹⁾サンプル数4
大学別 : ポジティブ回答
縦と横のつながりが強い / ウインドサーフィン部がある
「また自大学を選ぶ」 とした理由について尋ねた自由記述では、 「充実していた」 「楽しかった」 「誇りに思っている」 などの回答が多かったです。 (以下、順不同)
獨協医科大学
- 仲間同士で助け合い国試をがんばれる。 患者さんにやさしく接する純朴な校風があるから (50代一般内科)
和歌山県立医科大学
- あくせくしていないので気に入っている (70代麻酔科)
琉球大学
- 気候や風土、 人のあたたかさなど自分にとてもあっていて、 第二の故郷のように思っている (20代臨床研修医)
名古屋大学
- 地域の関連病院を掌握している (20代臨床研修医) / 臨床一辺倒ではなくアカデミックで、 多様な人材を抱える器がある (20代臨床研修医)
名古屋市立大学
おおらかな雰囲気が気に入っています (20代臨床研修医)
北里大学
北海道大学
- 夫に出会えた(20代麻酔科)/学生の自主性に委ねた医学教育が行われている (20代形成外科)
防衛医科大学校
- 特殊な大学だが、 ここでしかできない経験も多かった (40代消化器内科)
兵庫医科大学
福島県立医科大学
福岡大学
福井大学
- 学生間の仲が良く、 過ごしやすかった (40代感染症内科)
富山大学
浜松医科大学
- 人柄の良い先生も多く、 殺伐とした派閥争いも少なめだと思う (40代呼吸器内科) / 進級がゆるい (20代臨床研修医)
日本大学
- 専門分野に強みがある (30代その他の診療科) / 部活が盛んだった (50代リハビリテーション科)
日本医科大学
藤田医科大学
- カリキュラムが豊富 (40代消化器内科) / 校舎や病院が新しくなり、 勉強もしやすい環境になった (40代整形外科)
東北大学
- 学業も余暇も楽しかった (30代産婦人科) / 変人が少ない (50代消化器外科)
東北医科薬科大学
- 面倒見が良く、 国試対策もしっかりしている (30代一般内科)
東邦大学
東京大学
- 最高学府だから (60代呼吸器内科) / 東京大学医学部医学科だから (20代臨床研修医)
東京女子医科大学
- とても自由で勉強の機会も恵まれているから (50代一般内科) / キャリアを考えるにあたって、 ロールモデルが豊富だから (20代臨床研修医)
東京慈恵会医科大学
東京科学大学
- 学費が安い。 こじんまりした大学で同級生の顔がすべてわかるのんびりした感じが良かった! (60代消化器内科) / 国家試験合格率も高く、 卒後も紹介するにあたり大変頼りになる。 患者さんからも信頼が厚い (50代糖尿病・代謝・内分泌内科)
東京医科大学
- 東京での情報の集約化が強みですね (60代 産婦人科) / お互い助け合う雰囲気があった (30代 小児科)
東海大学
- 病院のクオリティが高い。 都内で研修をして、 それに気がついた (40代総合診療科)
島根大学
鳥取大学
長崎大学
- 教授陣が独特で、 教科書以外にも学びが多い (50代呼吸器内科)
筑波大学
- 総合大学でキャンパスも同じだったので、 他学部との交流も持てた (30代 循環器内科) / 落ち着いて勉強できる (40代耳鼻咽喉科)
大分大学
- 悪いところが思い当たりません (60代糖尿病・代謝・内分泌内科)
大阪大学
- 医局人事において安定して関西圏で働けるから (20代臨床研修医)
大阪公立大学
- 他の大学での生活が想像できない (20代臨床研修医)
大阪医科薬科大学
- 団結力があり、 卒業生を大切にしてくれる (40代消化器外科)
川崎医科大学
- 心の余裕がある。 嫌らしい気持ちはなく、 人とコミュニケーションがとれ、 有効な関係を築ける (40代 消化器外科) / ゆったり学べる(30代 泌尿器科)
千葉大学
- 教育的かつ社会的ステータスがあるから (20代臨床研修医) / 学生を縛ってこない、 いい意味で放任 (20代臨床研修医)
聖マリアンナ医科大学
- どの科も仲が良く雰囲気良くコンサルもしやすい (20代臨床研修医)
神戸大学
- 自由で適度な節度感があり、 学生生活が楽しかったか (60代放射線科)
新潟大学
- 伝統がある(50代リハビリテーション科) / 地域でも愛されている (60代泌尿器科)
信州大学
昭和大学
- 縦と横のつながりが強い (20代臨床研修医) / 寮生活が楽しかった (20代産婦人科)
順天堂大学
- 大学は優秀かつ効率的 (30代呼吸器内科) / 留年率が低く、 国試も手厚い (20代臨床研修医)
秋田大学
- お酒が美味しい (20代膠原病・リウマチ・アレルギー科) / 国立でもあり、 総合大学でもあり、 地方ならではの良いところがあった (50代小児科)
自治医科大学
- なんだかんだで唯一無二の存在 (50代麻酔科) / 全寮制がよかった(50代一般内科)
滋賀医科大学
- 自由な校風、 縦横のつながりが良い (60代消化器内科)
産業医科大学
山梨大学
- 理数系が得意な人が多く気が合う (70代血液内科)
山口大学
- 勉強、 部活、 飲み会に集中できる環境だった (30代 泌尿器科)
山形大学
- ほどほどの環境、 スキー場がちかい (60代一般内科)
三重大学
- 進級が緩いのに、 国家試験合格率が高い。 しっかり遊べて、 勉強も自分のペースで進められる (20代臨床研修医)
札幌医科大学
- 道内の心臓血管外科では強い方 (30代心臓血管外科)
埼玉医科大学
佐賀大学
- 頭でっかちではない、 実際に体が動く臨床医を養成している (40代救急科)
香川大学
弘前大学
広島大学
慶應義塾大学
- ブランド力がある (30代眼科) / OBの結束が強い (30代消化器外科)
群馬大学
- 卒業後もシームレスな研修ができる (20代臨床研修医)
九州大学
金沢大学
- スキーやマリンスポーツがさかん (50代 精神科) / 地域で有力な大学 (30代脳神経外科)
金沢医科大学
- 海産物が美味しい (30代呼吸器内科) / アットホームである (30代総合診療科)
近畿大学
- 学生時代がめちゃくちゃ楽しかったから。 カリスマと過ごした日々は忘れられません。 卒業後も先輩後輩付きあいがあり、 定期的に旅行も行きます。 学費は高かったが、 その価値はありました (30代脳神経外科)
京都府立医科大学
- 自由な学生時代をおくれる (70代呼吸器外科) / 関連病院が大学の地元に多い (40代腎臓内科)
京都大学
- これ以上は望まない(30代脳神経外科)/出る杭が打たれない環境 (30代 整形外科) / 自由でノーベル賞受賞者も多く、 アカデミックな雰囲気がよい (30代一般内科)
宮崎大学
- 遊びと勉強、 天国と地獄を楽しめる (60代消化器内科) / 魚も美味しいし、 のんびりした環境でよかった (40代消化器内科)
久留米大学
岐阜大学
関西医科大学
岡山大学
- 歴史、 格がある (30代 呼吸器外科) / 楽しく過ごせる上ブランド力もそこそこある (20代 臨床研修医)
横浜市立大学
- 素朴、 純朴 (40代 一般内科) / 立地及び県内病院での医局カバー率が高い (20代臨床研修医)
杏林大学
- 男女差別、 入学時の差別が昔からない。 強制的な寄付金などもない(40代 総合診療科)
旭川医科大学
- 田舎の新設医大だが、 こじんまりとしてアットホームな雰囲気(40代一般外科)
大学別 : ネガティブ回答
ろくな教授がいない / うどんに飽きた
「自大学を選び直さない」 とした理由について尋ねた自由記述では 「ほかの大学も経験してみたい」 が目立ちました。 地方では 「田舎すぎてもっと都会の大学がいい」、 私立では 「学費が高い」 という意見も多い傾向にありました。 (以下、順不同)
獨協医科大学
- ただただ学費が高い。 奨学金で借金地獄です (20代小児科) / レベルが低い (50代整形外科)
和歌山県立医科大学
- あからさまに地元残留を望む医師が多すぎて他県出身からするとやや不快 (30代放射線科 )
琉球大学
名古屋大学
名古屋市立大学
- 旧帝大との差を感じる (30代救急科) / 名古屋大学に押され関連病院が少ないから (60代消化器内科)
北里大学
北海道大学
防衛医科大学校
- 独特すぎる (40代小児科) / 義務が多すぎる (30代泌尿器科)
兵庫医科大学
- 試験に追われすぎて自分が興味のある分野などを考える時間が少なかった (20代臨床研修医)
福島県立医科大学
- 地元の就活にも東京の就活にも不利 (30代消化器内科) / ブランド力が全くない。 単科大学で教養の授業がつまらないし、 レベルが低い (40代麻酔科)
福岡大学
福井大学
富山大学
- 娯楽が少ない (20代臨床研修医) / 全体的に入局者が少なく、 関連病院が少ないため、 ほとんどの医師が大学病院で一生を終える (20代臨床研修医)
浜松医科大学
日本大学
- 研究環境の乏しさ (60代呼吸器内科) / 大学のガバナンスの問題が多数あるため (30代救急科) / 大学経営が不透明 (20代臨床研修医)
日本医科大学
- 校舎が狭い (20代臨床研修医) / 過去の栄光に必死で縋り付いている姿が気持ち悪い (20代臨床研修医)
奈良県立医科大学
- 特徴がない (20代腎臓内科) / 村八分をする大学だから (50代小児科)
徳島大学
藤田医科大学
東北大学
東北医科薬科大学
東邦大学
- 他大学の先生が少なく、 内輪でまとまっている感じが魅力的でない (30代呼吸器内科) / 行事イベントが下品だった (30代皮膚科)
東京大学
東京女子医科大学
- 大学病院に問題がある (50代一般内科) / 上層部が変わらないと、 多分消滅する (50代消化器内科)
東京科学大学
- 都内の3流大学のイメージがあります。 研究資金や施設が貧相です (70代救急科) / 総合大学で学びたい (60代皮膚科)
東京医科大学
- 学閥が弱い (70代一般内科) / 裏口のことで外野がうるさい (20代臨床研修医)
東海大学
- 閉鎖的な環境で育ったおぼっちゃま、 お嬢さまがそのまま学生となって集まっている。 収拾の付かないカオスな環境だった (30代臨床研修医) / 学歴コンプレックス (50代脳神経外科)
島根大学
- 遠い。 陸の孤島 (40代消化器外科) / ロールモデルがいない (40代消化器外科)
帝京大学
- あまりにも進級試験が厳しすぎる (20代臨床研修医)
鳥取大学
- 立地も悪く、 自大学出身者ばかりで流動性に乏しい (20代臨床研修医) / 立地が悪い。 先生のセクハラが多い (20代臨床研修医)
長崎大学
- もっと広い視野、 コネクションを得たい (40代消化器外科)
筑波大学
- 関西で働くにはあまり有利でない (50代泌尿器科)
大分大学
- やる気ない、 九大の下僕 (30代一般外科) / 田舎すぎて息苦しかった (30代臨床研修医)
大阪公立大学
- もう少し臨床の強い大学がいい (60代一般内科) / 努力が正当に評価されない (50代消化器外科)
大阪医科薬科大学
- 阪大に行きたかった (60代一般内科) / 系列病院が少ない (20代臨床研修医)
川崎医科大学
- 教育熱心がいきすぎてると思います (30代一般内科) / ネットで馬鹿にされるので (30代耳鼻咽喉科)
千葉大学
聖マリアンナ医科大学
- 世間知らずが多い (40代皮膚科) / あからさまな女医差別がまかり通り進路が狭小化。 いわゆるどら息子娘が多く文化が違い話が合わない (60代一般内科)
神戸大学
新潟大学
- 旧態依然とした校風 (30代臨床研修医) / 新潟が寒い (20代糖尿病・代謝・内分泌内科)
信州大学
昭和大学
- 強みがない (60代血液内科) / 学生がアグレッシブではない (60代消化器外科)
順天堂大学
秋田大学
鹿児島大学
自治医科大学
- 卒後の義務年限の制約が大変だった (30代総合診療科) / ノリがしんどい (40代一般内科)
滋賀医科大学
産業医科大学
- 医局が小さい (30代一般外科) / 制限が多すぎる (20代臨床研修医)
山梨大学
- 地味 (60代乳腺外科) / 理不尽な試験で留年させる科目が多すぎる (30代耳鼻咽喉科)
山口大学
山形大学
- 活力不足 (60代呼吸器内科) / 卒前教育が酷かった (50代精神科)
三重大学
札幌医科大学
- 実質単科大学のような大学だったので、 北海道大学のような科の多い大学に行ってみたい (20代臨床研修医) / 価値観が狭い (20代臨床研修医)
埼玉医科大学
佐賀大学
- 元単科大学なので外とのつながりがなく、 閉鎖的だった (30代一般内科) / 出身地から遠かった (60代一般内科)
国際医療福祉大学
- 臨床実習が極端に長く、 基礎や教養が疎か (20代臨床研修医) / 朝令暮改 (40代臨床研修医)
高知大学
- 高度専門医療を学ぶ機会が少ない (20代呼吸器内科) / 科目数 (70代糖尿病・代謝・内分泌内科)
香川大学
- うどんに飽きた (30代リハビリテーション科) / 閉鎖的な部分もあり、 自大学に残らないとあからさまに態度が冷たくなる先生もいた (30代臨床研修医)
弘前大学
広島大学
- プライドが高いが冴えない (40代一般内科) / 県内に医学部が一つしかなく、 働き方やロールモデルについて、 視野が限定されてしまった気がする (30代血液内科)
慶應義塾大学
群馬大学
- 就職には弱い (30代呼吸器内科) / 気風が合わなかった (30代呼吸器内科)
熊本大学
- 基礎医学系の教授が軒並み授業が下手。 昨今流行りの映像授業で内職してるほうが100倍マシ (30代臨床研修医)
九州大学
- 医局が旧態依然 (40代腎臓内科) / 地方の旧帝大ということもあるのかプライドが高い先生が多いが、 世界に通用するようなレベルかというとそこまではなく、 何か昭和的というか、 新しいものを嫌い、 根性論に走ることが多い印象がある (30代血液内科)
金沢大学
- 冬場の天候不良で気分が暗くなる (30代糖尿病・代謝・内分泌内科)
金沢医科大学
- 第一志望は別の大学でした (30代整形外科) / 指導力がない (40代循環器内科)
近畿大学
- 教育に向けるリソースが不足している (60代麻酔科)
京都府立医科大学
- 臨床・国家試験に繫がる勉強になっていなかった (40代一般内科) / 地元以外では弱い (50代整形外科)
京都大学
- 今なら海外の大学を選ぶ (40代循環器内科) / 高校までと学びのスタイルが全く違い苦労した。 もう少し連続性のある学習でサバイバルできる大学を選びたい (40代一般内科)
宮崎大学
久留米大学
- 縦のつながりを強くするために、 久留米大学出身の教授をやたら選任しようとしていた (30代乳腺外科)
岐阜大学
- 自大学で頑張っても出世できないから (20代臨床研修医)
岩手医科大学
- 寒い (30代皮膚科) / カリキュラムがゴミ (20代一般内科)
関西医科大学
- 学生への配慮が足りないため (30代消化器内科) / 内輪ノリが強すぎて向上心がない人が多いから (20代臨床研修医)
岡山大学
横浜市立大学
杏林大学
- もっとバリバリやりたい (20代産婦人科) / 教務が学生のことを大事にしてくれない。 留年も多い (30代臨床研修医)
旭川医科大学
- ネームバリューで劣る (60代消化器内科) / 大学が立地する地域の医療を守るために設立されただけあって、 大学病院や系列の病院にて働く、 もしくは出身地に帰ってそこの病院にて働く以外の選択肢があるという情報に乏しく、 公衆衛生や行政に興味を持ってその手の活動や課外活動を評価してくれない (30代臨床研修医)
愛媛大学
- 最悪 (60代一般内科) / 地元というだけで選択したから (50代呼吸器外科)
愛知医科大学
- 医学の実践的教育がない (60代脳神経外科) / 雰囲気と校風が合わなかった (30代臨床研修医)