HOKUTO編集部
25日前

プレドニゾンまたは他の副腎皮質ステロイド (GC) 漸減中に再燃を認めた50歳以上のリウマチ性多発筋痛症 (PMR) 患者を対象に、 抗IL-17A抗体セクキヌマブ併用の有効性および安全性を評価した国際多施設共同第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験 (RCT) REPLENISHの結果、 52週時の持続寛解率は、 プレドニゾン漸減レジメンへのセクキヌマブ (300mgまたは150mg) 併用により約2倍となり、 プレドニゾン漸減単独と比べて有意に高値を示した。 また、 GC累積投与量もセクキヌマブ併用により有意に低値を示した。 伊・Hospital of BrunicoのChristian Dejaco氏が発表した。 同試験の詳細は、 N Engl J Med誌2026年6月3日オンライン版¹⁾に掲載された。
リウマチ性多発筋痛症 (PMR) は、 50歳以上の成人において2番目に多い炎症性リウマチ性疾患である。 治療の中心はGCである一方、 頻回の再燃および関連有害事象 (AE) が課題となっている。
PMR患者では、 健常対照と比べて循環血中のTh17細胞および血清IL-17A濃度の上昇が報告されている。 第Ⅱ相試験では、 抗IL-17A抗体セクキヌマブにより、 ベースライン後にPMR症状を呈した巨細胞性動脈炎 (GCA) 患者数が数値的に減少した。
そこで本研究では、 再燃を認めた50歳以上のPMR患者を対象に、 24週間のプレドニゾン漸減レジメンへのセクキヌマブ300mgまたは150mg併用の有効性および安全性が評価された。
国際多施設共同第Ⅲ相プラセボ対照RCTのREPLENISHにおいて、 EULAR/ACR分類基準に基づきPMRと診断され、 プレドニゾン5mg/日以上または同等量の他のGCを漸減中、 ベースライン前12週以内に再燃を認めた50歳以上の患者381例が、 以下の3群に1 : 1 : 1で無作為に割り付けられ、 それぞれ52週間投与された。
各群でプロトコルで規定された24週間にわたるプレドニゾン漸減レジメン*が併用された。
主要評価項目は52週時の持続寛解であった。 52週時の持続寛解は 「12週時に寛解を達成し、 その後52週時まで持続して、 PMRに起因する徴候・症状の再燃がなく、 かつエスケープ治療**またはレスキュー治療***を要するGCAの新規診断がないこと」 と定義された。
副次評価項目は、 52週時の完全持続寛解、 GC累積投与量、 初回エスケープ治療またはレスキュー治療までの期間、 患者報告アウトカム、 安全性などであった。 完全持続寛解は 「高感度C反応性蛋白 (hsCRP) および赤血球沈降速度 (ESR) といった炎症マーカーの正常化を伴う持続寛解」 と定義された。
ベースラインの患者背景は各治療群間で概ね同様であった。 平均年齢は70歳、 女性は70.3%、 PMR診断からの期間中央値は1.2年であった。
52週時における持続寛解率は、 セクキヌマブ300mg群が41.2% (95%CI 32.8-49.7%)、 150mg群が40.6% (同32.2-49.0%)、 プラセボ群が20.4% (同13.6-27.2%) であり、 プラセボ群と比べてセクキヌマブ両群で有意に高値を示した (プラセボ群との群間差 : 300mg群 20.8%㌽、 150mg群 20.2%㌽、 いずれもp<0.001)。
52週時における完全持続寛解率は、 セクキヌマブ300mg群が28.2% (95%CI 20.3-36.0%)、 150mg群が24.5% (同7.0-31.9%)、 プラセボ群が4.7% (同1.1-8.3%) であり、 プラセボ群と比べてセクキヌマブ両群で有意に高値を示した (プラセボ群との群間差 : 300mg群 23.5%㌽、 150mg群 19.8%㌽、 いずれもp<0.001)。
52週時における調整平均年間GC累積投与量は、 セクキヌマブ300mg群が1,603.7mg、 150mg群が1,683.2mg、 プラセボ群が2,093.0mgであり、 プラセボ群と比べてセクキヌマブ両群で有意に低値を示した (300mg群 : プラセボ群との群間差 -489.4mg、 p<0.001、 150mg群 : プラセボ群との群間差 -409.9mg、 p<0.01)。
エスケープ治療またはレスキュー治療を要した患者割合は、 セクキヌマブ300mg群が50.8%、 150mg群が51.6%、 プラセボ群が75.6%であった。
初回エスケープ治療またはレスキュー治療までの期間中央値は、 それぞれ337日、 282日、 157日であり、 プラセボ群と比べてセクキヌマブ両群で有意に延長した (300mg群 : HR 0.5 [95%CI 0.4-0.7]、 p<0.001、 150mg群 : HR 0.5 [95%CI 0.4-0.7]、 p<0.01)。
AEおよび重篤なAEは、 セクキヌマブ300mg群で91.3%、 13.5%、 150mg群で88.1%、 15.9%、 プラセボ群で89.8%、 14.2%に認められ、 いずれも各治療群間で同程度であった。
治療中止に至ったAEは、 セクキヌマブ300mg群および150mg群でいずれも3.2%、 プラセボ群で6.3%であり、 セクキヌマブ両群で数値的に低かった。 セクキヌマブ両群で5%以上に認められた主なAEは、 鼻咽頭炎、 関節痛、 尿路感染であった。
Dejaco氏は 「PMR患者を対象とした最大規模のRCTであるREPLENISHにおいて、 主要評価項目およびすべての副次評価項目が達成された。 セクキヌマブ両群は、 プラセボ群と比べて52週時の持続寛解率を約2倍に高め、 GC累積投与量を有意に低下させた。 また、 エスケープ治療またはレスキュー治療を要するリスクも50%低下させた。 セクキヌマブの安全性プロファイルは既報と一致し、 新たな安全性シグナルは検出されなかった。 これらの結果は、 IL-17Aを阻害するセクキヌマブが、 再燃を認めたPMR患者に対する新たな治療選択肢となる可能性を支持するものである」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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